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初めての電話 ページ15

と、張り切ったはいいものの…。

「1人じゃ無理だから〜って結局ポアロに来たのに、いつまで携帯とにらめっこしてんの?キモイよ?」

「だ、だって…。」

「昨日あれほど言ってたじゃない!Aちゃん頑張って!」

翌日の私は、萩原研二という名前の下に電話番号が表示された携帯とかれこれ30分程にらめっこをしていた。

「梓さん…。けどけど!忙しいかもなのにこっちから電話かけるってなんか…無理っ!」

思わず投げてしまった携帯は、見事に愛子がキャッチした。

「携帯投げんな〜笑とりま掛けてみなよ。無理なら出ないか忙しいからーって言うっしょ。」

「そういうもんかね…。」

「そういうもんです。私ならそうする。」

「あんたに電話掛けたら忙しいからーじゃなくて『今逆ナン中だから』って秒で切るじゃん。」

「さあなんのことやら。はよ掛けてみなって。」

投げてしまった携帯を再び手に取り、画面を見つめる。どうしよう…掛けていいのかな。嫌われないかな。

プルルルル…プルルルル……

「ん?……はあ?!!ちょ、何してんの馬鹿!!!」

私の気持ちを察してか、愛子が電話ボタンを押していた。

『は〜い!こちらAちゃん専属コールセンターです!』

「プッ笑」

萩原さん相変わらずだなと肩を震わせる愛子を横目に、慌てて携帯を耳に当てる。

『どうしたのー?なんかあったかな?もしかして俺の声が聞きたくなった?』

休みの日はいつなのか、次はいつ会えるのか。言いたいことは決めていたのに、彼の寄り添うような優しい声を聞くとそんなこと頭から抜け落ちてしまいそうで…本当に悔しい。

「べ、別に……違いますけど…。」

『そういえば、安室ちゃんとこ行ったんだってね?』

「え、はい。」

なんで知ってるんだろう…。

『安室ちゃんから聞いたんだよー!ポアロまで来て、俺の電話番号を教えたって!』

あ、勝手に電話したのまずかったかな。

『それ聞いた時、俺めちゃくちゃ嬉しくなっちゃって笑』

出た出た…。きっとこれも計算した上での言葉だ。

『Aちゃんとは街で偶に会うくらいだし、声も姿もその時にしか見られないから少し寂しかったんだよね〜…。』

あれ、なんか元気ない、?

『だけど「こ!」こ?』

話を遮って申し訳ないけど、ここはチャンスだ!

「これからは!電話をして下されば会いに行きますから!!!いくらでも声聞かせてあげますし、姿だって幾らでも見せてあげますから!!」

詰み→←現実主義者



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甘川カズ子(プロフ) - 77人!!うれしーー!!!!!😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます!!!!!! (4月19日 1時) (レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます!!!めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ???? (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘川カズ子 x他2人 | 作成日時:2023年11月13日 23時

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