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五夜目 ページ7

ふわっとしたワンピースを着て店を出た彼女は、これからどうする〜?と話しかけてきた

「…別にどこでもお前の好きな所でいいよ。」

そう俺は何故か言ってしまった

本当は今すぐ帰りたいのに

どこかほっとけない

壁の向こうにいる彼女を

ほっとく事なんてできない


「…そっかー。むう。」

彼女はまたしかめっ面に戻った

気難しそうな顔

「プロイセンって、私の事、お前ってしか言わないよね。」

「別にベルリンの壁なんて言いにくいだろ。ベルリンって言ってもそれは意味が違うからな。」

「そっか…でも、私コレ以外に名前ない…」

そうシュンとする彼女

コイツは本当に表情がコロコロ変わる

「…A。」

「え?」

ふと思いついた名前

確か昔、女につける名前だったらしい

「だから、A。お前の名前だよ。」

「A…?Aが私の名前?」

無駄にキラキラした目でこっちを見る

そんなに名前付けられて嬉しいのか


「うわー!A!A!ありがとう、プロイセン!えへへっ!」

その向日葵のような無邪気な笑顔は

あの冷たい一面とは大違いだ

「プロイセン!この名前、ロシアにも言わせる事にしたー!あと、連合の奴らとかにもー!



 あと、ドイツにもっ!」


ドイツ

その言葉に俺は反応した

確か彼女は、自分の家自体は西にあると言っていた

つまり__ドイツにも?


「お名前ありがとうね!プロイセン!わーい!」

そう叫ぶと、彼女はまた走り出す


それの右手をつかんだのは俺だった

俺が一緒に走った訳じゃないし、実年齢も見た目年齢も俺の方が上だし、俺は男だ

必然的に彼女は止まる


「…なあ、あそこのカフェ入ろうぜ。少し聞きたいんだ…
 



 西の世界の話を。」


それに「いいだろ?A」と付け足す

彼女は名前を呼ばれてうれしかったのか、うんうん!と大きく頷き「約束でもあったものね!」と大声



「気になるもんね。私もプロイセンの話聞きたいかな。プロイセンの質問答えたら、私の質問も聞いてね。」


そう言って、俺達はカフェに入った




_________________________
作者「共産主義国の世界観ってこうなのかしら…?資本主義者にはわからんなぁ…」

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設定タグ:ヘタリア , 東西組 , シリアス   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ミファ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年7月3日 16時

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