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「おはようございます!!」

校門に入ると聞き覚えのある声がした。今日の朝も聞いた声。くにだ。周りを見渡すと、玄関付近でたすきをかけていた。「生徒会長立候補 瀬戸国乃」の文字がある。俺はそれをぽけーっと見つめながら玄関に入った。


あいつは昔からそういうのが好きだった。小学校では児童会にずっと入ってたし、中学校では生徒会長をしてた。多分高校でも生徒会長やるだろうなとは思ってたけど。俺的には少しやめてほしい。



だって、比べられるし。



「あ、社、今日は遅れなかったんだね。」

ついさっきまで選挙活動で外にいたであろう、くに。俺の隣の席に腰かけた。今日はってなんだよ、いつも遅れてないし。

「バカにしてんのか。」

「実際社会バカじゃん。」

マジ、こいつと喋ってるとイライラしてくるわ。俺は黙って目線を本に戻した。あれ、待って、どこからだっけ。くにと喋ったから忘れちゃった。最悪なんだけど。

「チッ」

俺はぎろりとくにの方を睨んだ。そんな俺をよそに、くには喋る相手をシフトチェンジしていた。ゲラゲラと笑うくに。相変わらず、人生楽しそうだなこいつ。

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作者名:バグ社 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月19日 21時

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