離婚しようとした彼との結婚生活

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『ん……、あ、私……』


零くんを看病して、一緒に寝たんだ。

額に手を当てると、昨日よりだいぶ下がっていて明日には仕事が出来そう。


後ちょっとでポアロに行かなきゃいけないから、簡単におにぎりとかでいいか。

零くんはシンプルな塩むすびが好きだから、塩むすびを作り、部屋に持っていく。


零「おはよう」


『おはよう、ちょっと朝、時間なくておにぎりになっちゃったけど……』


零「大丈夫。お前が作ってくれたなら何でも美味い。」


零くんはさらっとカッコイイこと言うから、心臓が持ちそうにない。


『念の為、外に出ないでね？デスクワークならいいけど。』


零「あぁ。分かってる。今は自分の体が一番だからな。あと、梓さんに今日風邪で休むこと伝えてくれ。」


『うん。じゃあ行ってきます！』


零「行ってらっしゃい」


いつもなら私が言うはずの言葉を零くんに言われて、表情には出さないけど、とても嬉しい。




梓「茉優さん、おはようございます！」


『おはようございます！実は透くん、風邪引いちゃって今日は休むことになって……』


梓「安室さんが風邪！？そうですか……、奥さんがしっかり看病しないとダメですよ？」


『ポアロが終わったら、ちゃんと看病しますよ。』


梓「いい夫婦ですね」


『いえ、そんな…』

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