優しい嘘と君の歌 (ページ3)

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出会いページ3

涼介side

4月にこの学校に入学してはや2ヶ月

クラスのみんなとも打ち解けて平穏な日々を送っている、と言いたいところだけど

俺は今目の前で必死に頼みかけてくる友人に手を焼いていた

裕「ね、やま。お願いっ。手伝ってよぉ」

彼の名前は中島裕翔

唯一中学から一緒で俺の親友だったりする

ゆうてぃーは文化祭実行委員なんだけどどうやら人手が足りないらしい

それで俺に手伝ってくれと泣きついてきたわけだ

「えー……、具体的には何すればいいわけ？それ聞いてから決めるよ」

俺はお人好しというやつで断ることが凄い苦手だ

まぁ、ゆうてぃーはそこもわかってて俺に頼んでんだろうけど

裕「えっとー、体育館で部活ごと発表する企画が毎年あるんだけど…。そこに部活じゃなくて個人エントリーで申し込んできた子が一人いて……」

「うっわ、勇気あんなぁ、そいつ」

裕「で、その子の発表にかかる費用とか時間とかをまとめて本部に提出する人がいないからそれをやって欲しくて」

「え、それだけ？」

裕「うん、それだけ。」

てっきりゲートを作るためにペンキ塗りとかそんなんかと思ってたから拍子抜けした

なんだ、楽そうじゃん。

「んー、だったらまぁやってもいいかな」

裕「え、まじ！？ありがと～！、」

俺が言った途端顔を輝かせるゆうてぃー

じゃあ早速その子紹介するわ、

と言いながら手を引かれて俺は隣のクラスまで引っ張られていった

＿＿この時は知らなかったんだ

これが大きな出会いになるなんて