≠友達、あくまでも。 (ページ9)

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≠ただの美人ページ9

重岡と同室に泊まる、かぁ。

多分、だいたいの女子社員なら喜ぶんだと思う。
すまん私で。

別に重岡相手に今更意識するだとかそういうのはないけど、なんだかんだお互いのプライベートには干渉しない主義だからか、慣れない気持ちにはなる。

「なんか、いややわぁ」
「私も嫌だっつーの」
「嫌やけど、まぁそっちのほうが嫌なんちゃう？まー女子やし」

驚いた。女子扱いされてたのか。

「まぁ、重岡なら私みたいなゲテモノに手ぇ出さないでしょ」

「口開かなきゃただの美人やもんなおまえ」

「…喧嘩売ってんだか褒めてんだか」

なんか調子狂うな、今日は。

まぁ別に、なにもない。
重岡だから、ってだけじゃないけど。

でも悔しいかな。こいつなら私の本当に嫌がることはしないんだろうなって信頼を無意識に寄せてる自分に気づく。

恋愛なんて、どうせないから、同室くらいどうってことないのかもしれない。

でも、これ以上調子狂うと、なんか気づいちゃいけないことに、余計なことに気づいちゃう気がするから、やっぱり重岡にはどっか行っててほしい。

「とりあえず重岡」

「ん？」

「むっかつく」

「ひどー！ひどいわーいきなり暴言とか怖い怖い怖い」

…ガンバレ私。