永瀬廉、絡む。 ページ27
「んー」
廉くんは喉の奥で小さく唸り、腕を私の腰に絡めてきた。
「ちょ」
そのまま廉くんともどもソファに横倒しにされた。甘く華やかな香りが鼻腔を擽る。
「廉くん、酔ってますよねぇ！」
紫耀さん、かむばーっく！
心臓が爆発しそうで、思わず離れようともがくと、長い足を巻き付けてホールドされる。
「遠くに行かんとって…」
「遠くってどこもいかないのに…」
仕方ないのでじっとしていることにする。廉くんは憂いを含んだとろんとした瞳で覗き込んできた。
「なぁ、今日の男何なん？彼氏？」
「今日の…？」
「彼氏おるんならこんなとこじゃなくてそいつんとこ駆け込めばよかったやんか」
「彼氏なんて、いないってば！」
非リアどころか未リアの私に喧嘩売ってるんでしょうか。
「じゃあ、アイツ何なん？ベンチで話しとったやろ」
廉くん学校きたの？
「部活の副部長だよ。私は新部長だから色々愚痴ってただけです…アレ、どう考えてもカップルには見えなかったでしょ…」
廉くんは少し黙った後拗ねたように呟いた。
「スカートなんやな」
「意外です？普段ずっと部屋着だから…」
「すんごいしかめっ面やったな」
「うるさいなぁ」
「オレ、Aのことなんも知らんなぁって」
“廉は甘えたさんだからなー”
紫耀さんの言葉が頭をよぎる。
私より、五歳も年上なのに、だらだら絡んでくる廉くんはちょっとかわいく見えてしまって。
「私だって、廉くんのこと全然知らないんだと思う」
画面ごしの情報なら腐るほど持ってるけど。多分そういうことじゃなくて。
「だから…えっと、これからよろしくお願いします？」
薄めにあいていた目が大きく見開かれる。
「Aってやっぱおもろいわぁ」
えっと…なんでそういうリアクションになるかな？
気だるげな色気が一転し、子犬の様にまとわりついてくる廉くん。
「何でも聞いてええのぉ？？」
「何でも…ってことはないけど」
「いぃっつも部活部活ゆうてるけど、何部なん？」
「…内緒」
「なして⁉」
いや、もてそうな部活、廉くんの好きな女子の部活、のラジオトークで我が吹奏楽部は一ミリも登場しなかったんで…とは言えない。
「もぉまだるっこしぃわぁ！今度一緒に買い物でも行こ？未リアのAに、オレがデートというものを教えたる」
「未リアってゆったっけ⁉」
「いつあいてんの？」
「ごめん四月は新入生ゲットのために部活出ずっぱりだわ」
「まじで何の部活や！ブラックすぎるやろ！」
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ひめりんご(プロフ) - 箱推しティアラさん» 私の水泳部の友達はできるんです。レアなんですかねやっぱり笑笑主人公の名前は皆さんの名前ですし、必然的に皆さんは静止バタフライができるお茶目な女子高生ですよ？移行しても更新頑張ります！ (2020年2月17日 1時) (
レス) id: 1afd1940e9 (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - 静止バタフライはお友達さんができるんですねｗｗｗ面白いので好きです(*'ω'*)続編移行おめでとうございます！ (2020年2月17日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
ひめりんご(プロフ) - 更新が基本深夜だからか謎の深夜テンション…お付き合いいただき有難う御座いまする。余談ですが私はクロールとバタフライしかできません。 (2020年2月10日 22時) (レス) id: 1afd1940e9 (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ??(プロフ) - ノリとテンションが面白いですｗバタフライしかできない特殊体質はふつーに笑いましたｗ更新頑張ってください(*'ω'*) (2020年2月10日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
ひめりんご(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！ほんとに励みになります！広げた風呂敷ってたたむのはなかなか難しいっていうけれど本当にこの物語は今後どうなっていくんだろうか…笑笑 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 1afd1940e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひめりんご | 作成日時：2020年1月5日 17時
