番外編 放課後、テスト勉強をする。 ２ ページ38
「わかんないぃぃ！」
勉強を再開してしばらくして、私は歴史の教科書を前に小さく叫んでいた。
(なにこれ?!単語は覚えてるのに…!なにがどうなってこうなったの?!おかしいおかしい!!)
嫌になると豹変する私。涙目になりながら間違っていた回答を消しゴムで乱雑に消した。
(やりたくないぃ)
一旦こうなるともうだめだ。私は気分転換も兼ねてお茶を淹れようと立ち上がった。
「A、勉強終わったの？」
「そんなわけないじゃん。もう嫌になっちゃったから一回休憩」
ポットに水を入れ、スイッチを押すと、私は母に抱き着きながら「歴史どうすればいいと思う〜？」と腑抜けた声で聞いた。
「あの雄英生の人に聞いてみればいいじゃない」
「爆豪勝己ね」
「そうそう、仲良くなったんでしょ」
「でも人に聞くとかいう問題じゃないんだよ」
「ひとりで頭抱えてるよりましなんじゃない？」
母は微笑みながら言う。私はそれもそうかと思い、母に「ありがとう」と言って、沸いたお湯でお茶を淹れ自室に戻った。一時間以上見ていなかったスマホを開く。
(わ、ライン来過ぎてもう笑っちゃいそう)
私は個人チャットで通知が三十という驚異的な数字にすこし吹き出しながら、爆豪くんに〈ひとつお願いがあるんですけど〉とメッセージを送信した。少しして既読がつき、〈なんだ〉と返信が来る。
〈歴史、フランス革命を教えてもらいたいんですけど、ビデオ通話してもいいですか？〉
数秒後、例のごとくスマホが震えた。私は通話ボタンを押す。あらかじめ繋いであったイヤホンから『範囲のとこ見せろ』という爆豪くんの声が聞こえる。
「はい」
私はそういうと、プリントとルーズリーフにカメラを向けた。しばらく沈黙が続いた後、爆豪くんは『教え殺 したる。よく聞け』と言った。
「はい、よろしくお願いします！」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「あぁぁすっごくよくわかりました！これで明日のテストはばっちりです！」
『満点取ってこねぇとまた共同スペースでお前に電話するからな』
「え、あれ故意だったんですか?!」
衝撃の事実に愕然とする私。愉快そうに笑う爆豪くんに、私はほんの少し悔しさを感じながら「まぁ悪くないですけど」と少し笑って見せると、彼は「どうだかな」とまた笑った。私もそれにつられて笑顔になって、お礼を言って通話を切った。
(爆豪くんに教えてもらったんだから、絶対良い点とってこよう！)
私は明日の歴史のテストに向けて、心の中で気合を入れた。
番外編 放課後、お礼がしたい。→←番外編 放課後、テスト勉強をする。
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ゆうきりさ(プロフ) - そらまめさん» そらまめさん、コメントありがとうございます！かっちゃんってどんな話にしてもはえますよね！かっちゃんがもっともっと格好良くなるように更新頑張ります笑！ (2020年7月31日 17時) (
レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ - はー……もうかっちゃんがすごい尊い(((更新頑張ってください！ (2020年7月31日 13時) (レス) id: 900942357c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 雪音さん» 雪音さん、初コメありがとうございます!!すごく励みになりました！続き待っててくださいねー！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!!!更新頑張って下さい!!応援してます! (2020年7月31日 1時) (レス) id: dd74d32d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうきりさ x他1人 | 作成日時：2020年7月26日 18時
