番外編 放課後、爆豪くんの声が聞きたい。 後編３ ページ28
はずむ息を抑えながら、私は最寄りの駅へ向かう。
駅の近くまで来たところで、私は息を整えながらゆっくり歩いていく。涼しい風が私の頬を撫でた。
曲がり角を曲がった瞬間、私は強く引かれて誰かの腕に収まる。顔を上げようとすると、「このままにされてろ」と怒られてしまった。
「何でここまで来てるんですか。爆豪くん日本で一番狙われてるでしょ」
「てめぇが電話もラインも無視するからだろ」
「私のことなんか気にしなきゃいいのにってことですよ」
あと暑いです、と言うと、我慢しろ、と額にデコピンされた。
「…ちょっと寂しかっただけなんです」
私は爆豪くんに聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で言った。
「はじめて電話かけてきてくれたと思って嬉しかったのに…私もかけようか迷っているところだったから」
爆豪くんが驚いたようにその鋭い目を開いた。私は恥ずかしくなって彼の胸に顔をうずめる。
「…んな可愛いことすんなや」
今まで強く私を引き寄せていた爆豪くんの腕の力が弱まって、こんどは優しく私の髪を撫でてくる。
「くだらないことで、ごめんなさい」
あふれ出しそうになる涙が、彼の洋服に溶けて消える。
「もう、黙ってろ」
か細くなったその声に私が顔を上げると、爆豪くんの顔がほんのり赤く染まっていた。途端、私の中を幸福が満たす。ふふっと笑いが零れた。
「爆豪くんのこんな顔見れるのは、今は世界で私だけですね」
「これからもな」
声とともに、額にあたるやわらかい感触。
「…え？」
「じゃあな」
そう言って去る爆豪くん。
私は額を押さえて、それはひどく赤面した。
番外編 放課後、爆豪くんのTwitterが見たい。 前編→←番外編 放課後、爆豪くんの声が聞きたい。 後編２
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ゆうきりさ(プロフ) - そらまめさん» そらまめさん、コメントありがとうございます！かっちゃんってどんな話にしてもはえますよね！かっちゃんがもっともっと格好良くなるように更新頑張ります笑！ (2020年7月31日 17時) (
レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ - はー……もうかっちゃんがすごい尊い(((更新頑張ってください！ (2020年7月31日 13時) (レス) id: 900942357c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 雪音さん» 雪音さん、初コメありがとうございます!!すごく励みになりました！続き待っててくださいねー！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!!!更新頑張って下さい!!応援してます! (2020年7月31日 1時) (レス) id: dd74d32d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうきりさ x他1人 | 作成日時：2020年7月26日 18時
