放課後、爆豪くんが好きって言った。 ページ18
「ちょっとA、このイケメンがそのヤンキー?!」
「……」
数か月ぶりに見たお互いの顔に、何も言えない私たち。奥から出てきた緑の人も、私と友達と同じ不思議そうな表情でこちらを見ている。
「授業中のはずなのに…どうして寮にいるんですか、このヤンキー男」
「お前こそなんでいんだよ、髪留め女」
呆然としつつも互いを罵りあうと、一歩、二歩と、互いに距離を詰める。
「急に、ぱったり会わなくなって私、さみし＿＿＿＿＿っ!!」
力強く引き寄せられた私の腕。気づいたときには、私の体は爆豪くんの腕にすっぽりと収まっていた。
「俺だって会いたかったわ、クソが」
驚きと戸惑いと甘酸っぱい嬉しさで、私の目から涙が零れた。
「たいていの奴らは俺のこと怖がって避けていくくせに、てめぇは“並びなおせ”っつって突っかかってきやがって」
「爆豪くんは私の欲しいものいっつも取っていって」
「お互い名前もしらねぇくせにお前は俺に笑いかけるし」
「爆豪くんは一度も名前を聞いてくれないし」
「しまいには泣いて“助けて”、“ありがとうございます”だぁ？ふざけんな」
「ずっと会わないと思ったら誘拐されやがって、このヤンキーお兄さんが」
はたから見ればはなはだおかしいだろう、私は泣きながら、爆豪くんは穏やかに笑いながらお互いを罵倒しているのだから。でも私は、きっと私たちは、幸せな気持ちでいっぱいだった。
「爆豪くんはいつもズルいんです。私にはAという名前があるのを、結局最後まで聞いてくれなかったでしょう？」
「てめぇはいつもムカつくんだよ、んな泣きながら幸せそうに笑いやがる」
彼の体温が温かい。いつかのように、爆豪くんは私の涙を拭った。
「好きだ、A」
＿＿＿＿＿＿髪留めが引っかかった。 Fin.
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ゆうきりさ(プロフ) - そらまめさん» そらまめさん、コメントありがとうございます！かっちゃんってどんな話にしてもはえますよね！かっちゃんがもっともっと格好良くなるように更新頑張ります笑！ (2020年7月31日 17時) (
レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ - はー……もうかっちゃんがすごい尊い(((更新頑張ってください！ (2020年7月31日 13時) (レス) id: 900942357c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 雪音さん» 雪音さん、初コメありがとうございます!!すごく励みになりました！続き待っててくださいねー！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!!!更新頑張って下さい!!応援してます! (2020年7月31日 1時) (レス) id: dd74d32d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうきりさ x他1人 | 作成日時：2020年7月26日 18時
