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大きな手が私の頭に乗っかった。
懐かしいその感覚に、私は頬が綻ぶのを感じる。
「誰かに頭を撫でてもらったのは久しぶりです」
「…誰かにやってもらったのか？」
「はい、風柱様に」
「不死川に？」
驚いて目を見開いた冨岡さん。
「…羨ましい」
「冨岡さんも頭を撫でて欲しいんですか？」
「違う。…俺は不死川と仲良くなりたい」
「冨岡さんもですか？私もです！」
(同志を見つけた…！)
私と冨岡さんの思考が一致した瞬間だった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「冨岡さんは風柱様と仲はよろしくないんですか？」
「…わからない」
「私も風柱様が私をどう思ってらっしゃるのかよくわからないんです」
「…頭を撫でてくれたんじゃないのか」
「そうなんですが、はじめすごく嫌われていて…」
藤の家紋の家に着いた私と冨岡さんは、冨岡さんの部屋に集まって作戦会議を行っていた。
二年間という長い時間が経ってもお互いを忘れない程、冨岡さんとはやはり気が合うらしい。
その証拠に、私たちはそれぞれ今まで風柱様とどんな話をしたか、どんなことを言われたか、途絶えることなく話している。
「冨岡さんは風柱様の好きな物とかわかりますか？」
「…いや…水澪は」
「私もわからないです…優しいことくらいしか…」
どうしたものかと二人で首を捻っていると、部屋の外から「きゃああ！」という叫び声が響いた。
「っ！」
私も冨岡さんもハッとして廊下に飛び出す。
「どうしましたか?!」
廊下の角で腰を抜かしている女の人が見えて私が駆け寄るとその人は「ち、血が…！」と曲がった廊下の先を指さした。
「…！」
私も冨岡さんも口をあんぐりと開けた。
「水澪に冨岡ァ…」
玄関に噂の風柱様が、傷だらけの姿で立っていたからだ。
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ゆうきりさ(プロフ) - ツナミカワさん» ご指摘ありがとうございます！キャラの名前を間違えるとは…本当にすみませんこの駄作者…！直しますね！ (2020年9月27日 7時) (
レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 序章から申し訳ないですが富岡の漢字違いますよ正確には『冨岡』です (2020年9月26日 23時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうきりさ | 作成日時：2020年8月22日 17時
