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鬼の動きは完全に停止していた。初めて水澪を見た時と全く同じ状態。

____そしてまた例によって、再び鬼は動き出した。

「うるせえなあああ!」

左の鬼が大きく声を上げて、腕を振りかぶる。右の鬼も牙を剥いた。

シュ

それは静かに、鬼の頸は斬られた。

さらさらと崩れていく鬼。水澪は刀をしまうと、俺の方を振り返って「お待たせ致しました」と言った。帰ろうと、足を踏み出したその時。

「……な、つみ…わるかっ…た」

右の鬼が、涙を流して謝っていた。頸から上だけの状態で、ぼろぼろと、地面を濡らしていた。

「…なつみ……すまなかっ、た…なつ、み…」

その言葉を最後に、鬼は完全に消滅した。変な鬼もいるものだと思いつつも、俺は歩みを再開する。しかし、今度はどさりという不穏な音で、足が止まった。

「う…なんで、頸を斬ってからじゃ…遅いのに…、なんで…っう、あああ…!」

水澪が地面に座り込んで、苦しそうに嗚咽を漏らしていた。明らかに呼吸の数がおかしい。

「おい、落ち着けェ」

俺がそう言って背を撫でると、昨日と同じく水澪は驚いたように顔を上げた。

「しゅん、たろう…」

そう言って水澪は、わああ、と声を上げて泣いた。

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ゆうきりさ(プロフ) - ツナミカワさん» ご指摘ありがとうございます!キャラの名前を間違えるとは…本当にすみませんこの駄作者…!直しますね! (2020年9月27日 7時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 序章から申し訳ないですが富岡の漢字違いますよ正確には『冨岡』です (2020年9月26日 23時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうきりさ | 作成日時:2020年8月22日 17時

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