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「ふっ…」


木刀を振った。額に浮かんだ汗を指で拭って、私は一つ大きく息を吐く。

もう太陽は西へ傾いている。そろそろ任務へ出かける頃だろう。

私は今まで縁側に置いていた羽織を着ると、もう一度木刀を持った。


「誰かいるかァ」


後ろから聞こえた声に、私は振り上げた木刀をゆっくりと下ろした。


「お前…」
「風柱様」


昨日のことを思い出して、私は目をそらして頭を下げる。「いらっしゃっていたのですね」と言うと、「あァ」と返された。


「そういやてめえあれから回るのはどうした」


肩が跳ねる。


「…すぐに蝶屋敷へ戻りました。あのまま続けても、風柱様がおっしゃったような気持になられる方がいらっしゃったと思いますから」
「そうかィ」


それからしばらく沈黙が続いたが、気まずい空気を感じつつも、私は「そういえば」と口を開いた。


「風柱様はどのようなご用件で来られたのでしょうか。蟲柱様ならおそらく中におられると思いますが…」
「胡蝶に用はねェ。誰だかは知らないが合同任務の相手を迎えに来た」
「風柱様も合同任務でございますか?私も今日合同任務だと言われまして…」


「奇遇ですね」、と私が言うと、風柱様は何とも言い難い表情を浮かべて私をまじまじと見つめた。


「…何かありますでしょうか?」
「合同任務の相手、お前なんじゃねえのか」
「……あ」


私はあまりの恥ずかしさに羽織の袖で顔を隠しながら、「確かにそうですよね!よろしくお願いします風柱様!」と頭を下げた。

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ゆうきりさ(プロフ) - ツナミカワさん» ご指摘ありがとうございます!キャラの名前を間違えるとは…本当にすみませんこの駄作者…!直しますね! (2020年9月27日 7時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 序章から申し訳ないですが富岡の漢字違いますよ正確には『冨岡』です (2020年9月26日 23時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうきりさ | 作成日時:2020年8月22日 17時

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