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「もう来るんじゃねぇよ!お前が殺さなければ…殺しさえしなければ依子は死ななかったのに!」
「申し訳ありません!依子さんを助けられずに…、申し訳ありません!」
「殺した奴が依子の名を呼ぶな!帰れ!」
比較的栄えた町の昼下がりには似あわないような会話が聞こえて、俺は気になって声が聞こえてくる方へ角を曲がった。
ちらほらといる野次の中に、一人の女がうずくまっている。
どうやら先刻言い争いをしていた男に閉め出されたようだ。
周りの野次は顔を歪めて、「殺したって…」「いやだ怖いわね、あんな若い女が…」とひそひそ陰口を言い合っている。
(まあ人を殺す糞野郎はそう言われて当然だろォ…)
そう思って立ち去ろうとした時、土下座したままだった女が、肩を押さえながら顔を上げた。
「は…?」
見たことのある白い髪。今にも涙が零れそうな目に、物悲し気な表情。
「おいてめえ、何やってんだァ」
俺が声をかけると、水澪は「風柱様…」と涙を零した。
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ゆうきりさ(プロフ) - ツナミカワさん» ご指摘ありがとうございます!キャラの名前を間違えるとは…本当にすみませんこの駄作者…!直しますね! (2020年9月27日 7時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 序章から申し訳ないですが富岡の漢字違いますよ正確には『冨岡』です (2020年9月26日 23時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうきりさ | 作成日時:2020年8月22日 17時