愛のカタチは残酷で（ ∞ ） (ページ23)

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「なあさっき生きてる意味が無くなったって言うてたやんな？」

「その訳聞いちゃアカン、かな」

顔を覗き込むようにして言う彼は

目鼻立ちもハッキリしていて恰好いいと思う

けれど本当に知りたいのか分からない位に無表情だった

「いいけど…同情されたい訳じゃないからね」

「...おん」

「私、両親がいないの」

「亡くなってるわけじゃないと思うんだけど、何処にいて何をしているのかも分からなくて」

「まあ、所謂育児放棄みたいな」

淡々と話す私に驚きもせず
彼はただ遠くを見つめていた

「まあ親がいないから何処に行ってもいい顔はされなくて、しかもあの人達が作ったこの顔のせいで友達の好きな人から告られたりして嫌われて、友達とか頼れる人がいなかった」

「……それでも、そんな私に小さい頃から良くしてくれたお兄ちゃんみたいな存在の人がいて」

「その人の為に私は生きてて、その人が居たから私は生きてられてた」

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「.........でも、その人が事故で、」

相槌も打たずに静かに聞いている彼は
私の下手くそな説明にしっかりと耳を傾けてくれている

認めたくない事実は
口に出してしまえば如何しても認めなくてはいけないような気がして

如何しても言えなかった

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