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それだけ言って、トボトボとベンチに座った。





「 はい。 」





仕方ないから、神宮寺勇太の分も買ってあげたよ。





仔犬みたいな目で、私を見つめる。



勇「 え、いいの? 」



「 お礼ね。 」



勇「 信じてくれんの? 」



「 うん。 」




だって、何かかわいそうなんだもん。





でも、またさっきの意地悪に戻って




勇「 信じないとか、まじ有り得ないもんな。 」



「 は? 」



勇「 あ、これ。 」





何か思い出したようにポケットから出したのは、

ぬるくなったオレンジジュース。





「 何これ。 」



勇「 オレンジジュース。 俺が捜してた、証拠。 」



「 ありがと。 」




ぬるいけど、本当に私のこと捜してくれてたんだね。




勇「 かわいいじゃん、笑顔。 」





明らかな照れ隠し。





「 かわいくないし!// 」



勇「 俺、お前のこと嫌いじゃないから。 」





そう言って先を歩き出した、神宮寺勇太。




今のって、どういう意味?



聞き出す勇気もなくて、

後を追いかけることもできない。



ただ、神宮寺勇太の後ろ姿を見つめてるだけ。





勇「 おい、行くぞ。 」



そう言って振り返った彼の笑顔に、どきっとした。




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設定タグ:神宮寺勇太 , 岩橋玄樹   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:梨沙 | 作成日時:2014年3月19日 23時

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