Cinderella【 岩橋玄樹 】

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玄樹side





やけに暑い。





これは単に気温が高いからだけじゃない。





「 ちょ、玄樹、これおもしろい！ 」





隣で寝そべるAは相変わらず元気で





いつ見ても彼女は笑っている。





彼女は弱いとこを見せるのを嫌がる。





俺はこんな弱いところばっかりなのに。





玄「 また泊まりに行くね。 」





「 うん！ 」





彼女の笑顔を誰よりも近くで見てきた。





はずなのに。





だんだん大人になるにつれて





Aはいろんな人に目をつけられて





幼なじみだからとなりにいれるけど





もしこの特別な関係がなければ





俺はきっと彼女のとなりにいない。





玄「 寒いね。 」





「 クーラー消そっか。 」





そう言って





布団から出ようとする彼女の腕を掴む。





俺は臆病だから。





こんな手しか使えないんだ。





玄「 いや、いいよ。 くっつくから。 」





そう言ってAの方へくっついた。





幼なじみでも近づけない一定の距離がある。





いや、幼なじみだからこそ近づけない。





でも、どうしても彼女が愛しくなって





ただ彼女を近くに感じたかった。

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