a piece of cake. Ⅰ (ページ44)

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あんなに先輩に怒られたのは本当久々…。

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でも明らかにわたしのミスが多すぎる。

大したことないはずなのに
なぜかどうしても昨日の翔太さんの悲しそうな横顔が頭から離れなくて
自分の発言を反省…。

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「すみません。先程お伺いした、

涼太『あぁ、Aちゃん。どうしたー？』

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声で分かるとはさすが宮舘さん。

一回会えば顔もすぐ覚えるとかいう話だったけど声でも分かるのね…。

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「先程お渡しした資料なのですが、大変申し訳ございません。
こちらの不手際でミスがありましたので後ほど正しい資料を持ってお伺いしたいと思うのですが本日ご都合いかがでしょうか…？」

涼太『あぁ！そういうこと！全然いつでもいいよAちゃんならウェルカム！』

「あ、ありがとうございます。では新しい資料でき次第すぐお伺いします。」

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そう言って電話を切り、すぐに先輩のところへ向かう。

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「先輩、先方の宮舘様本日いつでも可能だそうで。」

亮平『はい。できたから行っといで～。』

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なんでもない風な顔でサラッと資料をわたしてきた先輩…。

これはモテるわ…。

そりゃ入社して同期の女の子みんなに嫌な顔されるわけだわ。

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亮平『なに見とれてんの。はやく行きなさい。』

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先輩はそう言って私の背中をポンポンとして会議室から出て行く。

わたしも後を追うように会議室をでて

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「先輩、ありがとうございます。行ってきます！」

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咄嗟のあまりオフィス中に響き渡る声で言ってしまった。

先輩は恥ずかしいのか振り返ることもなくただ耳だけ真っ赤にしていた。