a piece of cake. Ⅰ (ページ4)

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「おはようございます…。」

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今日はなんだか乗り切れる気がしない。
けど、夜は久しぶりにデートがある。
貴重なデート、絶対に乗り切らないと。

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？『あれ、Aちゃん、なんか疲れてない？笑』

「先輩、さすがですね。」

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私のことを入社の時から面倒見てくれている先輩。

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阿部亮平。
このビジュアルで気も遣える。それが理由か圧倒的に仕事もできる。
そして、仕草があざとい。女子もキュンとする。

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亮平『いや誰が見ても分かるでしょ。そのクマさん。』

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自分の目元をポンポンしながら先輩は言う。

やっぱり駄目か。頑張ってメイクで誤魔化したつもりだったけど。

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いやでも、知らない男が普通の顔して家にいるのに寝られるわけないですよね？
え、この世の普通ですよね？
…と言いたいところだけどもこれは流石に意味がわからなすぎて言えない。

というか、クマにさんつけないでしょ普通…。

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亮平『今日の仕事、代わってあげよっか…？』

「いえ、大丈夫です。」

亮平『そう？無理すんなよ～。』

「はい。」

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頭の中の整理がつかずに改めて昨日のことを思い出す。