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「なんでそうなるのかは聞いてもいいの?」
歩きながら話そうって来た道を引き返した。
花火がうるさくて、大切な話をかき消してしまうからって。
かき消されたい話だったけど、それが嫌だって。
バイトを辞めたいわけじゃない。
朝、起こして欲しくないわけじゃない。
バイトの日と、次のバイトの日の間
たった1日なのに電話が鳴らないことが寂しいし
休みの日北斗は何してるんだろう、
ご飯は何を食べるんだろう、
友達と遊んだりしてるのかな、と考えてしまうのだ。
それくらい頭は彼に支配されている。
『ちょっと実家に帰らなきゃで』
「…あと２週間もないもんね」
『そうそう、親が心配してるっぽくてさ』
ずっと変な汗をかいていた。
背中に下着がじっとりくっつくような、嫌な汗を。
「…いつ帰ってくるの？」
『んーいつだろ、』
もしかしたら帰ってこれないかもしれないことを伝えたら
彼はなんて言うだろう。
寂しいって、言ってくれるかな、大親友だし。
『夏休み中には流石に』
「じゃあ帰ってきたら図書館きてよ」
『…うわ無給で働かそうとしてるじゃん』
「違うよ、Aに話したいことあるんで」
そこの角を曲がれば、もう私のアパートっていう
そんな所まで歩いていた。
あー、お別れだ。
『北斗、手貸して』
不思議そうに差し出された手をぎゅっと握る。
あったかくて、綺麗な、北斗の手。
もう最後かもしれないから。
そう思ったら涙が出そうで、
『今日楽しかった、大好きだよ』
じゃあね、バイバイ。
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YUUKI(プロフ) - お話が終盤に向かっていくに連れて涙腺がゆるゆるになって最終的にガチ泣きしました。凄く切なくて、めちゃくちゃ面白かったです!! (8月3日 0時) (
レス) @page39 id: 856434f156 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - ずっとずっとお話の更新も楽しみで、大好きなんですけど、切なすぎて寂しいけれど、北斗の台詞が題名に繋がるところ、本当に素敵すぎます！ 兎に角好きでしかないですっ！ (7月5日 17時) (レス) @page36 id: 7c710f6426 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 切なすぎます……… (6月22日 12時) (レス) @page28 id: ff33edc1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾅﾅ | 作成日時：2023年5月27日 14時
