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監督に挨拶を終え、僕たちは3塁側のベンチ前で片付けをしている中田さん達の元へ行く。
F64：中田さん、卓さん、鍵さん、鶴岡さん、おつかれさまです。(亮もお疲れ)
どうでしたか？
F6：最初は半信半疑だったけど。プロのバッピでやっていけるレベルだと思う。
F9：それにレーザービームはすごかった。あれができない選手はうちにもいるだろう。結局俺、ファールばっかでヒット打てなかったし。
Aちゃん、今度リベンジさせて。
A：えっ…、でも…シーズン中は…。
F64：栗山監督に先ほど言われました。いつでも受け入れるから就職しないか、って。
F22：就職？Aちゃん就職活動してた？
A：いいえ…。自分に何ができるのか、やりたい仕事も夢もわからなくて…。そんな事を思っていたら、ゆうやさんと結婚して…。今でも信じられない事ばかり起こって…。
F30：だったら、本気で考えてみたら？ファイターズの球団職員。
確かに、選手の奥さんが球団職員って前例はないけれど。Aちゃんならできる。バッピと英語通訳が両方できるなんて、ほんとすごい事。
A：でも…。
F9：俺らが札幌ドームにいる時だけでもいい。通訳だけでもやってみない？俺らも、レアード達も喜ぶ！
A：…考えさせてください…。
今日はシーズン前の貴重な時に、ボールを投げさせてもらえて楽しかったです。ありがとうございました。
Aはそう言って、4人(本当は5人だけど)に礼をする。ベンチへの階段を手を引いて降りると振り返り、『ありがとうございました』とフィールドに向かって挨拶。
僕は『ブルペンで運動終わりのケアさせますので、30分後を目安にロッカーに入らせてください』と伝える。
裏の意味、30分以内に見学者は最低でも帰っていてほしい、これが伝わったかな？
ブルペンまでAの手を引いて移動する。人工芝に座ってもらい、ストレッチを入念にする。
僕も三崎さんのマッサージは受けた後だけど、また運動しているから…と思い、一緒にストレッチをする。
20分後、水元さんに連れられて、紫音ちゃんがブルペンに来た。
紫音：Aちゃん、お疲れ様。
A：紫音ちゃん！綺麗な曲をありがとう。私たちの曲って聴いて、すごくびっくりした…。未来の友達も、久しぶりに聴けて嬉しかった…。
F64：紫音ちゃん、素敵な曲をありがとう。感動しました。スマホでも聴きたいので、あの曲の音源、もらう事できませんか？
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年8月7日 22時
