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紫音ちゃんから素敵な贈り物をもらった、僕とA。僕たちは、まわりの優しい人たちに支えられている。本当に幸せだね。
僕はAの手を取り、先ほど投球していた場所まで向かう。打席には卓さん、キャッチャーに鶴岡さんが準備完了していた。
F64：A、さっき遠投したから、1回打席に立たないでもらって投げる？
A：はい。お願いします。
F64：卓さん、一度打席外してください。鶴岡さん、感覚ずれた可能性あるので、指示お願いします。
A、僕は邪魔しない位置に離れる。大丈夫、Aはできる子！
F22：方向はこっちです。立って受けるので、気持ち高めにいきましょう。
A：よろしくお願いします。
しゅっ！
今日イチのスピードが出たであろうボールが、鶴岡さんのミットに入る。鶴岡さんも驚いた顔をしていたが、それにもっと反応していたのが、打席を外して横で見ていた卓さんと、僕の隣にいつの間にか来ていた遥輝。
F7：さっきよりもスピード上がってるやん。全力投球だから、バッピの趣旨とは違うけど。
F64：そっち求めないで。結衣さんとAの性格わかってるでしょ。『何事にも一生懸命』ゆえに『手を抜く加減を知らない』って。
F7：…まぁな。いい事でもあり、悪い事でもあるけどな。
俺のスマホ預けるから、撮影よろしく。結衣にも見せたい。
その後、卓さんとAとの勝負は、中田さんと同じく5球。
卓さんの特徴でもある、3塁ベンチに飛び込むようなライナー性のファールボールが4本。残りの1本は、ショートと3塁を抜けるくらいの位置にライナー性の打球が飛んだ。
卓さんとの対戦を終えた後、僕はAに水とタオルを渡す。その間に、卓さんと遥輝が場所を交代。そして鶴岡さんと亮が場所を交代する。…ん？優心はどこ行った？亮は声出せないんだぞ？
F22：遥輝、Aちゃん準備完了したら始めよう。Aちゃん、引き続き僕受けるんで、お願いします。
F64：鶴岡さん、優心見えないけど、帰りました？
F22：『音楽聴きに行く！俺も登場曲作ってもらいたい！』って。プロテクターつけたまま、3階行った。
優心、紫音ちゃんの音楽気に入ったんだ。卒業ライブ、優心も誘ってみるかな。
あまり大人数で行くと収集つかなくなって困るけど、優心と直也なら卒業生と同級生になるから、違和感なく観客になれるかな。
僕は、Aからタオルと水を受け取り、Aの右後方から動画撮影の準備をする。
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年8月7日 22時
