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Aがバッティングピッチャーする事ははっきり言わなかったが。工藤監督を誘ってみたら来てくれそうな感触。けれど、Aにつねられた腕…ほんと痛い。
工藤監督と別れ、僕たちは3塁側のサロンへ移動する。お昼を済ませてから、Aを観客席に行かせないと。でも僕もスタメンだから、あまり時間に余裕はない。
F64：A、お昼ごはん食べよ。そんなに怒らないで。
A：今日のゆうやさんは、いじわるです。通訳の事は黙っているし、工藤監督を誘ってしまうし。左腕に見せたくないって言ったのに、左腕投手の神様が見るなんて、ほんと聞いてないです。
F64：あれは今思いついた事。Aが工藤監督の事を神様なんて言うから…。稲葉さんも誘おうかなぁ。
A：…知らないっ！ぷんっ！
F7：あーあ、雄也がAちゃん怒らせた。こういうふくれた所は、結衣にそっくりなんだな。さすが姉妹だ。
A：…はるきさんも、お姉ちゃんを怒らせて楽しんでるの？
F7：楽しんでるって…そんな事ないって。感情豊かなのはいい事だって話。
雄也、守備練まで30分もないぞ。俺もう着替えもメシも終わってるから、Aちゃん預かるから、さっさとメシ食って着替えてこい。
F64：えっ！もうこんな時間！ごめんA！一緒にごはん食べられなくて。
すいませーん、カレー半人前ください！
F7：すぐに出てくるメニュー選んだな…まぁ当然か。
Aちゃんは、たくさん食べような。
A：そんなに食べたら、投げられないです…。
F7：Aちゃんが動くのは試合終了後。とっくに消化してるでしょ。なんでもあるけれど、何食べたい？
A：おにぎりと味噌汁…。
F7：それだけじゃダメ。おかずも食べなさい。
A：…野菜と目玉焼き？
F7：まぁいいか…。
すいませーん、野菜炒め定食で、ごはんはおにぎりにしてください。あと先にアイスコーヒーください。
急いでカレーを食べながら、遥輝とAの会話を聞く。食トレみたいになっているけど…まぁいいか。これ以上痩せないで、もっと体力と筋力つけばいいのに…って、本当に思ってしまう。
F64：水元さんにはここに迎えに行くように頼むから。試合、紫音ちゃんと楽しんで！
遥輝、後お願い。
F7：了解。
僕は着替えた後、Aを迎えに来た水元さんに廊下で会う。
試合終了後に渡してとカバンを預け、Aはサロンにいますと伝える。
頭の中を戦闘モードに切り替え、ベンチに向かった。
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年8月7日 22時
