聴きたい、感じたい。 No.13 (ページ13)

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F7：Aちゃんが、翔平と並ぶほど？

F64：監督の書いた記事しか僕たちは知らないけれど。もっと評価が高かったんですか？

栗山：あの記事は、かなり控えめに書いた。これ以上プレッシャーを与えて伸びしろを潰したくないって、上位のソフト指導者からも要望されて。記事もずいぶん書き直しをしたんだ。
　Aさんが2年生になって、チームは全国に来ているのに帯同していない。その事を知った僕はチームの監督に、Aさんは怪我をしたのかと聞いたんだ。そうしたら彼女はソフト部を辞めたと言われた。もちろん理由は聞けなかった。僕の記事が彼女を潰してしまったのかと後悔した。
　それから１年後の秋にファイターズの監督になった。札幌に来た時に時間を見つけて中学校にも行ったが、彼女は卒業した後で、進学先や家の場所も聞けなかった。
　雄也の奥さんとして、昨年再会したのには本当に驚いた。光を失っていた事も…。

A17：監督は、記事に書いた子が雄也さんの奥さんだと以前から知っていたのですか？

F64：結婚発表後の練習日に、監督だけではなく1軍選手とコーチ、通訳を含めたスタッフ全員に話をしたから。ソフトは過去の事だから今それを言われても嫌だと、Aには言われていた。栗山監督には絶対に言わないで…と。
　だけど、僕はこう思っている。見えるようになったら本当にやりたい事は、ソフトボールや野球だろう。ボールを持った時の笑顔が違うんだ。僕に会いたいというよりも上の願いかもしれない。

栗山：あの記事を書いた後、大学生の大嶋に取材したけれど。成長が気になる中学1年生がいるって、雑談レベルだけど話題になった。Aさんの事を大嶋は覚えていると思う。

F64：匠さんにAを紹介した時、どこかで見た事があるって言われました。Aのソフトを、匠さんは知っていたんだ…。

F7：監督。札幌に戻った最初のオープン戦の試合終了後。お客さんも報道陣も全部シャットアウトして、札幌ドームでバッティング練習したいです。バッティングピッチャーはAちゃんです！許可してもらえますか？

栗山：彼女の投げる球を僕も実際に見たい。わかった、職員に連絡して準備させる。

F64：もうひとつお願いしたい事があります。ＢＢが球場で弾いていたピアノありますよね？あれを試合終了後に弾かせたい。先ほど来ていた、Aの親友に。

栗山：さっきの彼女は音楽をするんだ？わかった、手配しよう。

F64＆F7：ありがとうございます！
　