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(A side)
ゆうやさんと食べる、夜ご飯のメニューを考える。野菜とタンパク質は多めの方がいいよね…。
レタス・きゅうり・トマトでサラダは決まり。薄切りの豚肉があるから、冷しゃぶにして、ポン酢かけてさっぱり系にしようかな。ねぎと豆腐の味噌汁を作って、ほうれん草の胡麻和えは、お姉ちゃんが作り置きをしてくれているから…。お米を研いで炊飯器にセット。味噌汁用のだしパックを冷蔵庫で水出ししておく。
音を頼りにして、ゆうやさんのところに戻る。
A：ゆうやさん、お待たせしました。曲どうでした？
F64：リピートで聴いてたけど、すごく英語聴きやすかった。でも、ゆったりすぎて眠くなりそう…。
A：睡眠学習もいいですよ。頭の中には残ってくれるんです。
えっと、始めていいですか？私の部屋行きます。
F64：え？ここじゃないの？Aの部屋？
A：だって、ここだとお隣から見えちゃう…。
F64：…わかった。部屋行こうか。
2階の私の部屋へ移動して、ゆうやさんには、学習机の椅子に座ってもらう。
私はゆうやさんの前に立ち、再確認。
A：嫌だったらストップって言ってくださいね。
F64：嫌ではない。すごくドキドキするけど。
A：目、閉じてください。
(F64 side)
目を閉じると、両頬に温かい手のひらの感触。一瞬離れて、今度はおでこを触られ、次は瞼の上。
…見えないだけで、ドキドキする。Aはいつもこんな風に感じているのかと、再認識した。
A：ゆうやさん、お顔小さめ。私と同じくらい？
F64：体の割に小さいとは、よく言われる。
A：目を開けて。
目を開けると、視界にはAの手のひらが。軽く指先が瞼に触れるように触られ…。
…見えていても、心臓ドキドキは変わらない…。
A：目はあまり大きくないのかな。細めな感じがする…。
F64：ふふっ。Aみたいに、ぱっちり大きな目ではないよ。二重だけど。
A：お化粧映えしていいなぁ。女装コンテスト、優勝するのがわかる…。
F64：その話、僕の前でしないで。あれ、ほんと嫌。
A：えー。…ゆうやさん、また目、閉じて。
おとなしく、目を閉じる。
目を閉じても閉じなくても、ドキドキするのは同じって気づいたから。
涙袋から鼻、頬、また目に戻って…。
A：眉が太いかな。それと、目と眉の間が私より狭いかも…。
F64：眉とかは比べちゃダメ。Aは女の子、僕は男だから。
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年1月22日 13時
