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Aと籍をいれ、結婚をする。
いつかは叶えたかった夢。それが現実になるように動き出した。


F7:正式発表を、札幌ドームのレギュラー最終日。平日だけど、ここで。関係者席チケット8枚用意する。雄也と俺の両親、2人と2人の両親。

F64:最終戦セレモニーで大発表なんて、最高だな。

F7:監督に報告の期限が、2週間前だろう。

F64:来月Aの誕生日があって、そこは2人を招待してる。大発表の2週間ちょっと前。プロポーズはその日かな。

F7:観戦場所は、フィールドシート?

F64:いや。ベンチの真上、最前列。

F7:実家報告の暇はないから、親を札幌に呼ぶとして。シーズン最終日、その前に1回呼べるか…微妙だな。

F64:電話報告は今日中にして、飛行機と宿はすぐ確保しなきゃ。
 Aのお母さんに、連絡先聞けばよかった…。

F7:結衣さんに聞いてみる。最終戦は呼ばなきゃいけないし、お父さんにも会って許可をもらわないと。

F64:Aの所に戻ろう。夜、結衣さん誘えた?

F7:あぁ。5時半に職場近くまで迎えに行く。札幌戻るか。


車に戻った僕ら。遥輝は助手席のシートを直して、そこに座る。
僕は、運転席後ろのドアを開けて、Aを軽く抱きしめる。


F64:A、聴かせてくれてありがとう。

A:ゆうやさん…、私…。

F64:僕はAを信じている。Aがどっちを選んでも、僕の気持ちは変わらない。でも、隠し事されるのは嫌。
 言いづらいのはわかるけど、教えて?目安の額、言われたんでしょ?

A:…最高で3…億…。
…先生が大学病院や他の機関にも、費用補助できないか探してみるとは言ってくれた…けど。私と同じ人はいるから、日本で救えるように技術学びたいって…。

F64:ありがとう。ご両親は、いつかAが願ってもいいように、用意してるものがあるんじゃないかな。子どもの幸せを願わない親はいないから。
 札幌帰って一緒に考えよう。Aが、いちばん幸せになるために。


そう言って僕はぎゅっとAを抱きしめて、運転席に座る。


F64:お腹すいてない?札幌帰る途中に、僕好きなラーメン屋あるんだ。行かない?

F7:たまにはラーメンもいいか…。

A:私が一緒に行ってもいいのかな…。

F64:どうして?

A:ゆうやさんとはるきさんと私が、一緒にいるところを…誰かに見つかったら…。

F64:Aは僕の彼女!誰にも隠さない!


Aの顔が真っ赤になった。僕、本気だから!
 

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作者名:梨瑠(Riru) | 作成日時:2018年1月22日 13時

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