緊張の対面、そして… 1 ページ31
(F64 side)
月曜日、9時15分。
北海道に降り立った、僕と遥輝。
前日試合終了後の移動で、正直疲れてはいたけれど、恋人の待つ北海道に久しぶりに帰れたのは嬉しい。
でも、嬉しくなる前に難関がある。
Aと結衣さんの、お母さんと面会する。
正直、何を言われるかが予想できない。交際を反対されるのか?って嫌な方向も考えてしまった。
空港では、遥輝とは少し離れて歩く。どこにファンの目があるかわからないから、会話もしない。
僕の車までたどり着き、荷物を積んでいると、遥輝もやってきた。
F7:服装、どうする?
F64:スーツのまま、ネクタイ外すかな。お母さんとの初対面がスーツ以外はまずいだろう…と思う。
F7:俺、すごい緊張してる。昨日もあまり眠れなかった。
F64:僕も。
…空港戻って、Aを探そう。
空港に戻った後、指定された場所に行く。
Aと、結衣さんによく似た女性がいた。…あの人が2人のお母さん…かな?
僕は、Aに話かける事にした。
F64:A、待たせてごめん。
A:ゆうやさん、おかえりなさい。はるきさんも一緒?
F7:一緒や。Aちゃん、こんにちは。
A:こんにちは。お待ちしていました。
えっと…母です。
といってAは、隣に立っていた女性の手を取る。
母:はじめまして。詳しい話は後にして、こちらにどうぞ。
そう言って、普段は入れない『従業員専用エリア』に案内される。
ひとつの部屋の前につき、僕らを室内に通した後、ドアを閉めて鍵をかける。
母:改めまして。Aと結衣の母、桜と申します。今日は時間を作っていただいて、本当に感謝しています。
F64:はじめまして、谷口雄也です。
F7:はじめまして、西川遥輝です。
母:どうぞ、おくつろぎになって下さい。A、あなたも谷口さんの隣、座って。
僕はAの手を取り、椅子に誘導した。その隣に座った僕は、Aの手を離そうと思ったが、Aが強く握ってきたため、そのままにした。
…Aも、これからの話に不安を感じている?
母:…正直言って、姉妹揃って恋をして、その恋人がこのような立場のある方々だった事に、驚きを隠せません。私の職は結衣から聞いているかと思いますが、私の職とも関係が深い方々だというのにも、驚いております。
お時間を作っていただき、ありがとうございます。今回は、どうしても、お2人に伝えたい事があったから、お会いしました。
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作者名:梨瑠(Riru) | 作成日時:2018年1月22日 13時