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結衣:ありがとうございます。
 Aの事、よろしくお願いします。先ほどAの本音がほんの少し聞けたけど、まだ自分の気持ちが固まっていないのか、悩んでいる様子だったので…。
 こんな事をお忙しい雄也さんに言ってはダメだと思っています。でも、Aの戸惑いを聴いてほしいです。

F64:わかりました。僕にできる事は、何でもします。

結衣:ありがとうございます。仕事行ってきます。




(A side)


シャワー浴びて、さっぱりした。
ゆうやさんに返事送らないと…。

部屋からスマホを持ってきて、返信。


ピッ!

ゆうやさん、おはようございます
昨日は、ごめんなさい。部屋まで運んでくれた事、お姉ちゃんに聞きました
体調は大丈夫です。これから朝ごはん食べます

ピッ!


お姉ちゃんに言われた事を思い出して。ちょっと悩んで、もう1通、ゆうやさんに送る事にした。


ピッ!

水の音が聴きたいです
近くの河川敷公園を、お散歩したいです
1時間後に、公園で待ってます

ピッ!



雄也さんに返事を送った後、お姉ちゃんが用意してくれた朝ごはんを食べて、エネルギー補給。
使った食器は洗って、カゴの中へ。

部屋に戻って、お姉ちゃんが用意してくれた服に着替える。
長袖のラッシュガードと大きめのTシャツ、そしてジーンズ。外の球場へ行くから、動きやすい服装…。
日焼け止めのクリームを塗って、麦わら帽子をかぶって。


家の戸締まりをして、行ってきます。



F64:A、おはよう。



…えっ?



(F64 side)


結衣さんと別れても僕は、車のそばにいた。
少しすると、AからLineが。


りるゆうやさん おはようございます


Aらしい、丁寧な言葉。
おはよう、A。お酒の影響は大丈夫そうって聞いて、安心した。


りるみずのおとが ききたいです
いちじかんごに こうえんで まってます



珍しい、Aからのお願い。
僕がAの家の前にいるって知ったら、びっくりするだろうなぁ。


Lineをもらって約30分、玄関を開けて出てきた、A。
戸締りして、歩き出そうとしたところに、僕は声をかけた。



F64:A、おはよう。



すごく驚いた顔してる。
どうして?って顔を、僕に向けて。



A:ゆうやさん…?まだ8時になったばかりなのに…。

F64:Aと少しでも長く過ごしたかったから、待ってた。さ、車乗って移動しようか。
 Aの聴きたい音、聴きに、ね!
 

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作者名:梨瑠(Riru) | 作成日時:2018年1月22日 13時

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