6 ページ27
(F64 side)
土曜日の試合終了後、ロッカールームに戻ってきた僕を待っていたのは、嬉しい報告と、正直?な報告。
嬉しい報告はAから。
りるきょう たいいんしました
りるやっぱり こえでもつたえたいので つうわしたいです
うん、僕もAの声が聴きたい。宿舎戻ったら話そうね。
そして、正直?な報告は、結衣さんが4人のグループLineに書いたもの。
ゆい母が、お2人に会いたいと言ってます。月曜日の飛行機、北海道到着時間を教えてください
Aと結衣さんのお母さんが、僕だけではなく、遥輝にも会いたい?
遥輝も同じLineを見たのか、ぽかんとして天井を見ていた。返事を送る前に、僕らで意見まとめた方がよさそうだ。
F64:遥輝、三崎さんとこ行くけど、行かない?
F7:行く。
チームの皆から離れて内緒話をする時、三崎さんの名前を出すのは、僕らの間では定番になっていた。
三崎さんの部屋に入ると、僕は鍵をかけた。
F64:ごめんなさい、5分だけ…僕らに時間下さい。
三崎:僕も聞いていいの?谷口さんのマッサージしながら。
F64:はい。
…遥輝、どう返事する?
F7:その前に、意味がわからない。
雄也はともかく、俺は告白しただけで、その後結衣さんに会えてないから、お母さんと話せる事なんかないって。
F64:この機会逃したら会えないからだと思うけど。Aから聞いたけど、お正月も仕事で会えなかったって。職業は聞いてないけど、相当忙しい人なんだと思う。
F7:チームと別に帰るのは決定だろ?新千歳から別行動の時点で。
F64:僕の車あるから、チームと別でも。遥輝も乗せて帰れる。
ただ、北海道に早く戻って来れたらって意味かもしれない。明日のうちに東京戻って、月曜朝早く移動するか?
F7:先に向こうの動きを聞かないか?俺、全く予想してなかったんだけど。雄也は知ってた?
F64:お母さんは昨日の夜に北海道着いて、今日、検査結果を一緒に聞くとは聞いていた。帰る日は聞いてない。
F7:なるほど。俺からLine入れるから、フォロー頼む。
F64:了解。宿舎帰ったら、また情報交換しよう。
遥輝は部屋の鍵を開けて、ロッカーへ戻った。
不思議がっている三崎さんに、僕は状況説明した。
F64:Aと結衣さんのお母さんが、月曜に僕らに会いたいって連絡来たんです。それで…あんな会話になりました。
三崎:なるほど。
39人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梨瑠(Riru) | 作成日時:2018年1月22日 13時