3 ページ24
(A side)
病室に帰って、帰り支度をして、詰所に挨拶して、家に帰る事にした。
お姉ちゃんの車で帰ると、ちょっとの期間離れていただけなのに、凄く懐かしく感じた。
A：お母さん、あやちゃんに返したいものあるから、お隣行ってくる。
母：行ってらっしゃい！あまり長居したらダメよ。
お隣へ行った、私。
ピンポン
…がちゃっ！
彩海：Aちゃん！退院したの？よかったぁ。…ちょっと中でお話しよ？ママも翠もいないの。
A：ううん。モバイルバッテリー返しに来ただけだったの。あまり長居しないでって言われちゃって…。
彩海：Aちゃんママも帰ってきてるもんね…。普段会える私は我慢しよっ。
A：来週水曜日だったよね？ドーム観戦。何時頃行くの？
彩海：開場16時だから、14時には家出ようと思ってるよ。いい席とりたいから、翠たちはもっと早く行くって。狙うはセンター寄りの前の方！って言ってた。
A：楽しみにしてるね。みどりくんにもチームのみんなにも、よろしくって伝えて。
ゆうやさんに観戦するって言ったら、喜んでくれた。絶対探して見つけるって。試合勝ったらサインボール投げるから、グローブ持ってきて！って言ってた。
彩海：ふふっ。きゅんさんはAちゃんに投げたいって事でしょ？でも他の人も投げてくれるもんね。私も持っていこうっと。
A：じゃぁ、水曜日。何かあったら連絡してね。
家に戻った私は、病院で聞いたことをリビングで、お母さんとお姉ちゃんと話した。
母：正直に言って。話を聞いて、ふたりともどう思った？
結衣：アメリカに長期滞在、それも付き添いも必要…って事は、必然的に私よね。お父さんとお母さんが仕事辞める訳にはいかないもの。通訳の話もしてたけど、医療用語は私もわからないから、毎日ではなくても必要だと思う。
A：入院期間1年って言われた事よりも、別の障害が出る事があるって…すごく不安。あとはお金の話。高いとは思っていたけど、3億は無理って思った。そんなのだめ…。
母：A、お金の事は考えないで。
確かに結衣の言う通りよね。私か結衣どちらかは、仕事辞めてAと一緒に行かなければならない。Aの言うように、別の障害が出るかもっていうのも、考えていなかったね。
結衣：A、一応確認。雄也さんにどこまで話す？相談するでしょう？私も遥輝さんに言う時、A以上の話をしないようにするから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年1月22日 13時
