43 ページ43
Sideみっちゃん
「婚活パーティ？」
「そう！これに参加すればお互いそういう関係やないってみんなわかってくれるやろ！」
「なるほど！それはいい手やね！」
これに参加するってことは独身で、結婚相手を探してるってことやもんね！
俺達が何を言っても信じてもらえないんやったら、こういう形でアピールするのも悪くないかもしれん。
「というわけだから、頑張ってね！」
「おう！…へ？」
「結婚相手見つけるいい機会やん。当日はそんな格好やなくてもっとおしゃれな」
「ちょちょちょちょっと待って！」
「何よ？」
「俺が行くと？」
「他に誰がおるんよ？」
「いやいやいや！こういうのは若い女の子が出るもんやろう！？」
俺みたいなおじさんが出て誰が喜ぶん？！
「そういうのセクハラばい。」
「えぇ？！」
これもセクハラなん？！
「私から商工会に連絡してあげるけん当日はバシッと決めりぃよ！」
「バシッとって…あ！ちょっと！」
Aちゃんは俺の話なんか聞く耳持たずでさっさと電話をかけ始めた。
「婚活パーティって…何すると…？」
長机の上に並べられたオードブルにお寿司。
飲み放題のカウンターには商工会青年部の見知ったメンバー。
俺はなんともいえない気持ちで座布団の上で縮こまっていた。
これ、商工会の会合やなかとよね？
俺はAちゃんに言われた通り、いつもよりちょっとだけちゃんとした服で商工会の大会議室にいた。
飾りつけられた畳の部屋には長机が並んで座布団が敷かれとる。
受付に行くと商工会のタカくんが笑いながら俺の名前に○をつけた。
「みっちゃんもついに婚活始めたとね？」
「うるさか。これには事情があるったい。」
あぁ…始まる前から気が重いばい…。
くじで引いた席に座ると一層気が重くなる。
今まで色んな飲み会の席に出たけど、こげなところ初めてやけんどうしたらいいかいっちょんわからん。
それに、女の人と何話したらいいと？
最近話した女の人って言ったら…先生のお母さんと吉崎のおばちゃんと、山下さんとこのおばちゃんとおばあちゃんと…って！おばちゃんばっかやん！
だって商店街にはおばちゃんしかおらんのやもん！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆kon☆(プロフ) - 蒲公英さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉の数々に泣きそうです(/ω＼)まだまだワクワクドキドキして頂けるよう頑張りますので、変わらず応援して頂けると嬉しいです！！ (2020年7月18日 23時) (
レス) id: 8e45766978 (このIDを非表示/違反報告)
蒲公英(プロフ) - いつもお話を楽しみにしております！夢主ちゃんと一緒になって笑ったりどきどきしたりはらはらしたりして、とっても大好きなお話です！いつもありがとうございます！これからも応援しています！これからどうなっていくのかとってもわくわくです！ (2020年7月18日 18時) (レス) id: 82e4cd4c6f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kon | 作成日時：2019年7月13日 10時
