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「それはたぶん、フローラの子やね。」
「フローラ？」
嵐のようにけんたが立ち去った後、やっと静かになった居間でAちゃんは首を傾けた。
「大通りのところに大きいアパートがあるやろ？3年前くらいに建ったんやけど、そこに単身赴任の人とか若い夫婦とかが住んでるんよ。」
「そういえばあったなぁ…ここら辺は昔っからの家ばっかりやけどちょっと行ったらこんな大きなアパートあるんやってびっくりした。」
「始まりは食品加工工場ができたことやけどね。そこで働く人のために建てられたって話も聞くし。」
うん、我が店のお茶ながらうまい。
「その…そこって、他にはどんな人が住んでるとかわかる？」
「え？どんな人って？」
「えっと…工場で働いてる人ばっかりが住んでるんかな？って思って…ほら、ここは田舎やけど仕事はそれだけやないやん？私もどっか家借りなって思いよったし、リサーチ？みたいな？」
「えー、そんなん言わんでずっとここにおったらいいやん。あ、それとも俺の家来る？」
「いや、そういう問題やないから！」
ちぇっ。楽しいと思うんやけどな〜。
「そやね〜、俺も詳しくは知らんけど、異動が多い全国展開のお店の人とか土木関係の若い人かなぁ…それと、水商売の人もおるって聞いたなぁ。あ！最近若か女の先生が入ったって…Aちゃん？」
「え？あ、うぅん。」
Aちゃんはハッとしたように顔を上げると曖昧に笑顔を作る。
「…どしたん？」
そげな顔して笑っても俺には通用せんばい？
「…けんたのこと？」
「…あの子、いくつやと思う？」
「う〜ん…幼稚園くらい？」
背も小さいし、生意気やけどまだまだ幼い感じやし。
「8歳。2年生なんやって。」
「え？！2年生？！」
俺はてっきりもっと小さい子かと…！
「背が小さいのは、遺伝とかそういうのがあるけもしれんけん何とも言えんけど、体は細いし虫歯も多かった。靴のサイズも合ってないみたいやったし、夕飯時に見かけることもあるんよ。やけん、もしかしたら…ちゃんとご飯食べてないんやないかなって…。」
空になったお皿にAちゃんの視線が落ちる。
「それで、かぼちゃやったんか…。」
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☆kon☆(プロフ) - 蒲公英さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉の数々に泣きそうです(/ω＼)まだまだワクワクドキドキして頂けるよう頑張りますので、変わらず応援して頂けると嬉しいです！！ (2020年7月18日 23時) (
レス) id: 8e45766978 (このIDを非表示/違反報告)
蒲公英(プロフ) - いつもお話を楽しみにしております！夢主ちゃんと一緒になって笑ったりどきどきしたりはらはらしたりして、とっても大好きなお話です！いつもありがとうございます！これからも応援しています！これからどうなっていくのかとってもわくわくです！ (2020年7月18日 18時) (レス) id: 82e4cd4c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kon | 作成日時：2019年7月13日 10時
