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「確かに丸いけどそれじゃあ遠くに飛ばんばい。」
「え？何で？」
「水切りには丸くて平たい石がいいとよ。ボールみたいに丸いのはすぐ沈んでしまうんよ。」
「そうなん？！」
見てみ、と側にあった丸い石を投げるとそれは一度も跳ねることなく川に沈んでいった。
「ほらな？」
「ほんとやー！じゃあ、平べったいやつは？！」
「よく見ときよ？」
サッと投げた石は水面を走るように跳ねると軽い音を残して沈んでいった。
「すっげー！4回もはねた！」
「昔はもっといけたんやけどな〜。」
「もっと？！ひろのりって実はすげーんだな！」
「もっと尊敬すべきポイントたくさんあるんと思うんやけどなぁ。」
なんて言葉は興奮したけんたには届いてないみたい。
「な！！これとかどう？」
「それは大きすぎ。あんまり重いと沈むばい。」
「じゃあ…こっちは？！」
「それなら良いやろ。投げてみ？」
「えいっ！」
勢いよく振りかぶって放られた石は2回だけ跳ねて水の中に沈んでいった。
「くっそ〜！」
「上から投げたらいかんばい？水面と水平に投げるんよ。」
「すいへい？」
「う〜ん、水の上を真っ直ぐ滑るような感じかな？」
「よしっ！」
意気込んで投げた小石は3回跳ねて沈んでいった。
「やった！何かコツ掴んできた気がする！！」
「さっきよりうまくなっとるよ。」
足も速いし、けんたは運動神経がいいんやね！
「よーし！もう1回！」
「そんなに力んだら遠くに飛ばんよ。力を抜いて手首のスナップが大切ばい！」
「こう？」
「そうそう！」
それから10個ほど夢中で石を投げた頃、橋の上を通る車のライトを感じてハッとした。
いかん！いつの間にか暗くなり始めよるやん！
暗くなるのも気づかんとかどんだけ夢中になってたんや！
「けんた、そろそろ帰るばい！」
「えー？！あと1回！」
「だーめ！また明日にしなさい！ほら、送ってくけん車乗り。」
「やったー！」
ポケットに小石を詰め込んで、けんたは車の方へ駆けだした。
俺もあぁやって石とかどんぐりとか持って帰りよったなぁ。
持って帰ったはいいけどいつの間にかなくなってたっけ。
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☆kon☆(プロフ) - 蒲公英さん» いつもコメントをありがとうございます！こんなしがない小説を楽しんでいただき、また嬉しい感想まで本当にありがとうございます(*^▽^*)きっと絶叫はあのシーンでしょう（笑）一生懸命更新していきますので、今後もお付き合いいただけると嬉しいです☆ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 8e45766978 (このIDを非表示/違反報告)
蒲公英(プロフ) - いつも素敵なお話を本当にありがとうございます！涙したり、嬉しくなったり、絶叫したり…どきどきわくわくが止まらず、とっても楽しいです！あの御方達がゲストで登場だなんて！素敵さがますます加速していくお話にこれからも目が離せません！大好きです！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: 82e4cd4c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kon | 作成日時：2020年12月31日 0時
