160 ページ17
SideA
「ん〜！おいしい！」
たくさんアトラクションに乗って昂った体にソフトクリームの冷たさと甘さは最高や！
「ジェットコースターすごかったね！3回転もぐるぐるして、海の向こうに飛んでくかと思ったばい！空中ブランコも最高やったな〜！私、空中ブランコ大好きなんよ！」
「ふふ、俺も好きばい。」
なんてひろ兄はコーヒーを飲みながら目を細める。
ふと、私達の側を通る女の子達の会話が耳に入ってきた。
「ねえねえ、あの人達兄妹かな？」
「いいな〜！お兄ちゃんめちゃくちゃかっこいいじゃん！」
「だよね〜！あんなお兄ちゃんなら一緒に遊びたい！」
兄妹…確かにそう見えるよね。
実際、年もけっこう離れてるし…。
ひろ兄で兄妹に見えるってことはみっちゃんともそう見えるってことか…。
…ん？みっちゃん？
何で急にみっちゃんが出てきたと？
「Aちゃん？」
「ふぁいっ？！」
わっ！びっくりして変な声出ちゃった！
「…気になる？」
「え？」
「さっきの。」
「あ…ちょっと…」
いつも近くにいすぎたせいか、世間からどう見えるかなんて考えたことなかった。
ひろ兄のことも、みっちゃんのことも。
「嬉しい。」
「え？」
嬉しいって何が？
「だって、気になるってことはそういう相手として俺のこと見てくれとるってことやろ？『お兄ちゃん』やったら何て言われようと気にならんもんね？」
「そ、そう…なの…かな？」
「そ。それに、道行く女の子にかっこいいって言ってもらえる夫とかよくない？」
イタズラっぽく笑うひろ兄に思わずふき出してしまった。
「アハハ！それ、自分で言う？！」
「あ！笑ったな〜？よし、お化け屋敷いくばい！」
「えー！やだやだ！怖いもん！」
「だーめ！笑った罰！ほら、アイス食べたら行くけんね！」
じゃれあうように笑いながら、それでも頭の隅から消えない疑問。
みっちゃんと私が一緒にいても兄妹にしか見えんとやろうか？
隣に並んでたら変なんやろうか？
私…何で今、こんなこと考えてるんやろう？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆kon☆(プロフ) - 蒲公英さん» いつもコメントをありがとうございます！こんなしがない小説を楽しんでいただき、また嬉しい感想まで本当にありがとうございます(*^▽^*)きっと絶叫はあのシーンでしょう（笑）一生懸命更新していきますので、今後もお付き合いいただけると嬉しいです☆ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 8e45766978 (このIDを非表示/違反報告)
蒲公英(プロフ) - いつも素敵なお話を本当にありがとうございます！涙したり、嬉しくなったり、絶叫したり…どきどきわくわくが止まらず、とっても楽しいです！あの御方達がゲストで登場だなんて！素敵さがますます加速していくお話にこれからも目が離せません！大好きです！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: 82e4cd4c6f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kon | 作成日時：2020年12月31日 0時
