プロポーズの日 4 ページ43
俺と雄也が考えた、これからの計画。
その断片的なものを伝えたが、結衣からは驚きの声しか出てこなかった。
遥輝：なぁ、まだ続きあるんだけど。伝えても大丈夫？
結衣：えっ？まだ何かあるの…？
遥輝：親たち全員が1度に集まる事なんて難しいだろうから。最終戦とその翌日は同じ宿に泊まって、顔合わせも兼ねてしまうけれど、みんなでゆっくりしたいと思っている。
俺らもＣＳに向けた練習も始まるから、休めても2日が限度だから。
結衣：宿も決まってるの…？
遥輝：あぁ。俺と雄也で、手分けしてとってる。
…どうした？初めて会う俺の両親と一緒の宿に泊まるなんて、ハードル高い？
結衣：ううん…そうじゃないけれど…。
遥輝：不安な事とか、俺にきちんと教えて？
結衣：まだ考えがまとまってなくて…。
うつむいて、何かを考えている様子の結衣。その横顔は年相応には見えなくて。こんな細い身体で梨瑠ちゃんの全てを支えている結衣は、本当に強い。だけどそれは諸刃の剣でもあって、自分の事は後回しに考えてしまっているから、できている事なのかもしれない。
俺はそんな結衣に、どう声をかければ頼ってもらえるのだろうか…。
結衣と梨瑠ちゃんが住む家に着いた俺たち。結衣の赤い車の隣に停め、2人で家に入る。
玄関の中に入り扉を閉めた後、我慢ができなくなった俺は立ったまま結衣を抱きしめた。
結衣：…はる…くん…。くるしぃ…。
遥輝：慣れてや。会えない時間が長い分、抑えがきかないん…。
なぁ、結衣。雄也と梨瑠ちゃんが一緒に住むようになったら、俺らも一緒に住まん？本当は今すぐって言いたいけれど、それがかなわないのはわかってる。だけど、もっともっと一緒にいたいんだ。
結衣：うん…。
ねぇはるくん、はるくんも新しい家を探すの？
遥輝：ん？ゲストルーム的な部屋が残っているから、結衣が嫌でなければそのままでも。子どもができたら流石に厳しいけれどな。
結衣：雄也さんは…？
遥輝：うーん。札幌の家は入った事ないけど、必要最小限で借りたらしいから。梨瑠ちゃんも住むなら家探しは必須だろうな。
結衣：…札幌の家？
遥輝：あぁ。雄也、鎌ヶ谷にも家借りてるんだ。そっちの家は何度か行ったが、2人なら充分暮らせる。
結衣：雄也さんは、今も2つ家があるの？
遥輝：関東に拠点あると、札幌では寮って人が多いけどな。
寮だと食事面は楽できるけれど、独りになりたい時もあるから部屋借りるって言ってた。
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梨瑠（Riru）(プロフ) - ピノさん» コメントありがとうございます。谷口選手側のお話も読んでいただけて嬉しいです。なるべく早く続きを書けるようにがんばりますので、これからもよろしくお願いします。 (2019年7月12日 15時) (
レス) id: 4be05b52fd (このIDを非表示/違反報告)
ピノ(プロフ) - めっちゃ楽しんで読ませて貰ってます！谷口雄也側のはもう最後まで読ませて貰いました。次の更新が楽しみです！ (2019年7月12日 9時) (レス) id: 465b1bba0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年1月24日 17時
