自宅での夕食会 はるside 1 ページ38
(作者より)
この章は、私の別作品『聴きたい、感じたい。No.3 プロポーズの日まで 10 から 11 と同じ日ですが、別視点の話になります。
プロポーズの日まで 10 (http://uranai.nosv.org/u.php/novel/riru9193/?p=%CD%FC%CE%DC&&ans=29)の後半から分かれたものです。
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西川遥輝 side
試合終わりに結衣と梨瑠ちゃんが住む家に行き、雄也と4人で夕食を共にする。
これからの日常になりたいと願う風景ではあるけれど。2人へのプロポーズの日は2週間後にある梨瑠ちゃんの誕生日と決めたから、俺も雄也も伝えていない。
食事が終わり、自然とカップルに分かれた。
雄也と梨瑠ちゃんはリビング、俺と結衣はキッチンに。
結衣が食事の片づけをしているのを、後ろから見ている俺。
…結衣はバリバリのキャリアウーマンで、料理も家事も完璧にこなして、そのうえ梨瑠ちゃんのお世話もする。結衣は気の休まる暇などあるのだろうか。俺の前だけでは年相応の顔を見せてほしい。俺の前では張り詰めた気持ちを解けるような…そんな存在になりたい…と、改めて思った。
結衣：はるくん…。
遥輝：片づけ終わったん？俺と話しよ。
結衣：うん…ごめんね…。
遥輝：何に対してのごめんなん？俺、結衣に謝られるような事、された事ないけど？
結衣：試合で疲れているのに、明日も早いのに、私たちに会いに来てくれた…。
遥輝：結衣と梨瑠ちゃんが作った美味しいごはんに、2人の笑顔。それだけで俺たちは100パーセントの元気が出る。
雄也だって、梨瑠ちゃんと楽しそうに話をしてる。梨瑠ちゃんの笑顔が見られて本当によかった。この前の事、やっぱり気にはなってたからさ。
梨瑠ちゃん、あの後に野球は聴きたくないってなってた？
結衣：雄也さんにミサンガ作る事で、少し紛らわしていたみたい。雄也さんのを作る前に、翠くんにも作っていたけれどね。
遥輝：ミサンガ？梨瑠ちゃん、手先器用なんだ…。
結衣：点字を読むから…かしら。見えなくなってから、手の感覚は鋭くなったわ。
遥輝：結衣も読めるん？
結衣：私は目で見て読んでいるから。指先で触れて読む梨瑠とは違うわ。書く事は覚えたけれどね。
遥輝：…書く？
結衣：打つ…ともいうけれど。梨瑠への手紙…メモみたいな感じね。それを点字で作るの。
遥輝：へぇー。この手は、なんでもできるんだなぁ。
そう言って俺は、結衣の左手をそっと握る。指を絡めて…指の細さを実感するように…。
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梨瑠（Riru）(プロフ) - ピノさん» コメントありがとうございます。谷口選手側のお話も読んでいただけて嬉しいです。なるべく早く続きを書けるようにがんばりますので、これからもよろしくお願いします。 (2019年7月12日 15時) (
レス) id: 4be05b52fd (このIDを非表示/違反報告)
ピノ(プロフ) - めっちゃ楽しんで読ませて貰ってます！谷口雄也側のはもう最後まで読ませて貰いました。次の更新が楽しみです！ (2019年7月12日 9時) (レス) id: 465b1bba0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨瑠(Riru) | 作成日時：2018年1月24日 17時
