【実況者】この歌は君に向けて *Inevitable*

第74話 ページ29

〜月日は流れ、北海道出発当日〜




「髪良し、服良し、荷物良し！！」


全身鏡の前で指さし確認
大丈夫、準備万端
私は荷物を持ち上げて家を出た


ニコニコ活動名＜ラーヒー、お土産楽しみにしててちょ

ヒラ＜じゃがっきー食べたい、一緒に食べよう

ニコニコ活動名＜了解( ´ ω ` )私とじゃがっきーの帰宅をしばし待たれよ

ヒラ＜わーい



＊



「蓮さーん！！」

「うおっ、Aさん久しぶり」


感動のあまり思わず抱きついてしまった
蓮さんは驚きつつも笑顔で受け止めてくれた


「蓮さんだ！！蓮さんだ！！蓮お兄ちゃんだ！！！うわああああ」

「おう落ち着け落ち着け！」


足をバタバタさせて喜ぶ私の頭を撫でる
私は蓮さんの胸に顔をうずめる


「むふふ、嬉しいです」

「Aさんあざといなぁ…」


蓮さんの顔は少し赤くなっていて、私もつられて少し熱くなった


「もう、あんまり男の人にこういうことやると、勘違いされちゃうよ？」

「大好きな人にしかしませんよ！」

「っ…だからぁ……一言で好きっつっても色々種類が……」


俯いてぶつぶつと言う蓮さん
私が首を傾げていると、蓮さんはため息をつく


「じゃあ、絶っ対にキヨくん達にはやらないこと、OK？」

「はーい」



それから飛行機に乗った
前に行った時は一人で乗ったけど、今回は二人だ
話も盛り上がって、後半はすっかり眠ってしまっていた


「Aさん、おはよ」

「ん……え？あ、もう」

「着いたよ、北海道」

「わーー！！！久しぶり北海どーーうっ！！」



A、北海道に二度目の上陸です

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