【UNDERTALEAU】破壊者に恋は難しい？

感情なんて【インクside】 ページ9

僕はAちゃんを誘拐した。

悪いことだと思っていたんだけど、もう僕に感情はないから。

「ごめんね、Aちゃん」

なのにこんな感情がまだあるなんてね。

「エラーの事を取られたくなかったの」

「…何の話ですか？」

そっか、Aちゃんにこんなこと言っても伝わらないか。

「ちょっと大人しくしててね」

そういって僕はAちゃんの事を筆で殴って気絶させた。

「………あは、あはは、僕、可笑しくなっちゃったみたい」

「ちょっとあんた、なにやってるんですか」

「…クロス？」

何で、クロスがここにいるの。さっきまで泣いてるの、見られてたかな。

「何でここにいるの」

「別に来たって良いだろ」

「僕にはタメ口なんだ」

「ダメだったか？」

なんにも感じない。インクを飲んでないから。

「別に、気になったから聞いただけだよ」

「そうか、で、なにやってんだ？」

「なにもしてない」

「嘘付け……とりあえずインク飲め」

何で、そんなこと言うの。

僕のこと、何もわかってないのに。

クロスはなんにも関係ないのに。

「何で？感情なんて要らない」

「そんなに嫌だったのか？」

クロスは、僕の事をわかっているみたいに話す。

そういうのが、苦手なんだよ、

僕が僕の中で否定してることを全部いってくる。

「悩みがあるんだろ、俺でよければ聞くぞ」

「な…んで…」

あれ、何でだろ。
なぜか、涙が出てくる。

感情は無くしたはずなのに。
何で？どうして？

インクを飲まなければ僕に感情は無いのに。

今の僕はインクを飲んでいないのに。

インクの悩み【クロスside】→←片想い【インクside】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す