体の傷 ページ4
こっちへ近寄ってきたAの体の傷が近くから見ると余計目立った。
くそ、視力が悪いからよく見えない…。そうだ、メガネをかければ…。
そう思った俺はポケットからメガネを取り出してかけた。
「エラーさんって目悪いんですか?………あっ、敬語要らないんだった…」
「まあ、視力悪いからメガネかけてるんだよな…それと敬語はだんだんなれるだろ、あとさんも要らないぞ」
「ふむふむ…」
メガネのお陰で少しはよく見えるようになった。Aの傷は深い傷が多いようだ。それなのに絆創膏1つも貼られていない。
俺は糸で包帯を作った。それを一番深い傷の所に巻こうと、Aの方へ手を伸ばす。
「っ……」
「どうした?」
「ご、ごめん…なんでもない」
何故か、手を伸ばすとAは怖がった。やはり虐待を受けていたのだろうか?
「なにもしないから安心しろ、A」
「うん」
そういうとAは少し落ち着いたようだった。こっちへ穏やかな笑顔を見せてくれた。
やっぱりAの笑顔は、他の誰よりも眩しい。
俺はAに包帯を巻いた。他にも体の傷の目立つ所に、他のAUから盗んだ絆創膏を貼ってやった。
「あの…ありがとう」
「これで傷の痛みも少しは無くなったか?」
「うん」
そういえば、Aの服もボロボロだ。所々切れているし、シミも多い。
「おい、A」
「な、何?」
「ちょっとお風呂入ってこい」
「え…ここってお風呂あるの?」
「一応な、無いと困るだろ」
「確かに………」
「あっちにあるからな、Aが風呂に入ってる間、俺が服を作っておく」
「ありがとう」
そう言ってAは風呂場へと向かっていった。
Aに服を作ると言っても、どういうのが好みなのだろうか。聞いておけばよかったと後悔しながらも、俺は服を作りに取りかかる。
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リリィ・スノー(プロフ) - えびてんさん» 描いてくれるんですか!?全然OKです!! (5月24日 6時) (レス) id: 24a11843b1 (このIDを非表示/違反報告)
えびてん - めっちゃ好きです……夢主ちゃんのファンアート描いていいですか……? (5月22日 15時) (レス) id: 0e0cef6a05 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ・スノー(プロフ) - !イチゴ!さん» いつもコメントくださりありがとうございます!励みになってます! (2023年4月1日 10時) (レス) id: 24a11843b1 (このIDを非表示/違反報告)
!イチゴ! - 今回も面白かったです!!自分のペースで頑張ってください!! (2023年3月31日 21時) (レス) @page10 id: df6b50726d (このIDを非表示/違反報告)
リリィ・スノー(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!春休みなので更新ペースあげてきますよーー! (2023年3月30日 8時) (レス) id: 24a11843b1 (このIDを非表示/違反報告)
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