夢、そして現実 Aran.A (ページ33)

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現実ページ33

長妻｢じゃ！そういうことで！｣

そう言って元気になった怜央は教室へ戻っていった。
多分、これからも怜央とは良い関係を築けるだろうな。
そう思いながらボケーッとしてたら。

顕嵐｢俺の存在忘れてね？｣

A｢へ？あっ…｣

顕嵐｢完全に忘れてんじゃん｣

A｢ごめん…｣

顕嵐｢いいよ別に(笑)｣

顕嵐｢そういえばさ、先月の話まだ出来てなかったね。｣

A｢ずっと、気になってたの。｣

顕嵐｢Aはさ、夢の中で俺と話したりしたことない？｣

A｢顕嵐くんはあるって言うの？｣

顕嵐｢俺はある。｣

顕嵐｢何度も。顔も声も、完全にAだった。今まで、はっきり夢を覚えてたことなかったのに、ここまで会いたいって思うなんてって俺も意外。｣

A｢私…私も…ある。｣

A｢私も、何度も見た。最初はあらんって名前しかわからなかったの。それで、顕嵐くんが転校してきて、名前、顕嵐って聞いた時、もうびっくりしちゃって心臓が止まりそうだった。それで2回目から顔もちゃんと見るようになって、顕嵐くんなんだって確信して。でも、でも私…｣

顕嵐｢俺が同じ夢を見てるなんて思ってなかった？｣

A｢全然。1人で思い上がるのが嫌で、ずっと黙ってようって思ってた。｣

顕嵐｢俺はさ。｣

顕嵐｢この夢は、運命だと思ってるわけ。｣

A｢運命…？｣

顕嵐｢そ。｣

顕嵐｢俺とAの夢からの出会いは、運命の出会いなんじゃないかって思ってるわけ。｣

今までにないくらい真剣な顔だった。