夢、そして現実 Aran.A (ページ20)

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現実 (side A) ページ20

菊池｢あーえっと〜じゃあ阿部顕嵐くんはAの隣で！いいよね？｣

？｢マジで！？｣

？｢は！？！？｣

って、その2人は同時に声を上げた。

菊池｢え、2人して嫌なの？わ〜顕嵐可哀想〜｣

？｢違う違う違う！！嬉しくてびっくりしただけだから！！！｣

？｢私もですよ！！嬉しくて…じゃないびっくりしただけです！！！｣

あの2人は、一体なんなんだ。いくらなんでも、面白すぎるでしょ(笑)
でも、嬉しくてって言葉を否定された気がするんだけど…。少し悲しい。
まああの子の隣か…俺早速ラッキーだな。気になってた女の子と隣なんて。

今、俺は確実に浮かれている。
気持ちがふわふわして、そのまま空が飛べそうなくらいには。
これから、あの子とはどんな関係になれるのだろうか。

菊池｢へ〜(笑)じゃあそんな嬉しそうな2人には当分顕嵐のお世話係してもらおっかな〜｣

おいおい、お世話係って、俺はクラスのペットかよ。

顕嵐｢先生、お世話係は失礼じゃない？｣

菊池｢ごめんごめん(笑)ま、3人で仲良くしてあげて？｣

2人じゃないのか…とは思ったけど、あの男子面白そうだしイケメンだし、あの子と仲良さそうだし。仲良くするのに損はまずないでしょ。
というか、仲良くしたい。

？｢やったー！！名前も顔もかっこいい顕嵐と仲良くなれるチャンスじゃーん！！｣

？｢マジでうるさい…あ、阿部くん？こいつうるさいけどよろしくね？｣

顕嵐｢顕嵐でいいから(笑)よろしく。｣

？｢お、おう…じゃあ顕嵐くんで。｣

顕嵐｢…で？2人の名前は？｣

？｢あ、そっか、忘れてたわ！俺は長妻怜央！バスケ部だよ〜｣

長妻｢それで、こっちがA♪｣

A｢いや怜央が私の紹介してどうすんの…、まあ、はい、そう。A。｣

顕嵐｢ふーん、Aって言うんだ。可愛い名前。｣

これは、この子に限らず、色んな女に使ってきた手口。
大体これでもう俺に惚れてくれる。
くだらない事だなって、自分でも思ってたけど、まさかこんな所で役に立つとはな…。