あの子はシンデレラ (ページ25)

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「まほは松村くんとゴールしたんだね。」

『え？あぁ、うん。』

突然話をふられてそう答える。

「いや、それなんだけどさ。」

北斗くんは不貞腐れたような表情で話し始める。

「この人ひどいのよ。お題『仲の良い異性』だよ？休み時間とか俺とジェシー以外の男子と話してるところなんて見たことないくせにまったく来てくれないんだから。」

「でもゴールは北斗としたんでしょ？」

ジェシーくんは不思議そうにしている。まぁ当然だ。

『北斗くん、お題見たら突然走り出したんだよ。』

「だってジェシーが佐藤さんと走ってるんだから俺以外いる？そこですぐに『これは松村だな』って選択肢にならないのが寂しいわけよ、俺は。」

饒舌に喋る北斗くんに3人で顔を見合わせる。

「HAHA！！北斗やばすぎ！」

みさきも笑いを堪えきれずにいる。

「松村くんってこういう人だったんだ。」

「なぁんでよ、普通でしょ？」

北斗くんは私たちが笑っているのが不思議らしい。いや、面白いでしょ。