あの子はシンデレラ (ページ19)

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○１８ページ19

『……え。』

あれ、違った？なんていう北斗くんをみて動きが止まってしまう。いつから気付いていたんだろう。

『あってるけど。』

「ほら、やっぱり。」

北斗くんはそう言って目線をジェシーくんに向ける。

「ジェシーは眩しいからな。」

『……まぶしい。』

思わずその言葉を繰り返す。そう、彼はまぶしいのだ。まぶしいくらい優しくて、明るくてカッコいい。

「……。」

黙り込んでしまった私に気を遣ったのか、北斗くんも何も言わない。

「まほ！」

沈黙を破ったのはみさきだった。

「バレーボールの準備行こ！」

『っあ、そうだね！』

そうだった、今は体育祭の途中。バレーボールという難所を越えなければならない。

『じゃあ、私行くから。』

そう言って北斗くんに手を振る。

「いってらっしゃい、ジェシーと見てるよ。」

ほんとうに、北斗くんはズルい人だと思う。頑張らざるを得ないじゃないか。