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後半戦は私たちのチームが有利に動いていた。ジェシーくんのゴールが関係しているのか、みんなの士気が高い。
「さっきのジェシーくんのゴール凄かったね。」
みさきはまだ興奮が冷めやらないようだった。
『ね！すごくかっこよかった。』
「まほちゃんもそう思う？」
『……もちろん。あれは凄かったからね。』
みさきの純粋な質問にすら答えるのが辛くなってくるようで、視線を試合に戻す。
バスケ部員の子達がパスをカットして北斗くんに繋ぐ。北斗くんはドリブルで相手を抜き去っていた。
『煽ってくるだけあって上手いな……。』
そしてさらにジェシーくんにパスをする。気持ちがいいくらいすっぽりとジェシーくんの手に収まったボールはさらにゴールを通り抜けた。
「あ！！」
今ので私たちのチームの点数が逆転した。
『勝てるかな』
「勝てるね！！」
そこからはあっという間だった。逆転したリードを保ち続けたまま試合は終了。私たちのクラスの勝ちだった。
「やった！！」
試合が終わったメンバーの元にみんなが駆け寄っていく。特にシュートを多く決めたジェシーくんは周りを取り囲まれていた。
「すごかったよ！」
「めっちゃ良かった！」
そう言っているクラスメイトたちにジェシーくんは嬉しそうに笑う。
「AHAHA！俺頑張ったからね〜！」
ちょっとした人だかりになっているジェシーくんの元へは行けそうに無かった。
「あ、まほ。」
そう呼ばれ振り向くとそこにいたのは北斗くんだった。
『北斗くんもお疲れ様。』
「ほんとだよ。なのにシュート入れたジェシーばっかり持ち上げられてるんだから。」
ちょっと拗ねたような言い方をする北斗くんに思わず笑ってしまう。
『でも、北斗くんのパスが上手いからジェシーくんもシュート出来てたでしょ。』
そういうと北斗くんは少し驚いた表情でこちらを見てきた。
「まほのことだからジェシーだけを見てると思ってた。」
『私だってずっとジェシーくん見てるわけじゃないし、北斗くんだって友達だからね。』
そこまで言うと、あることに気づく。
『私のことだからジェシーくんだけ見てると思ってた……？』
北斗くんは当たり前とでも言うように頷く。
「だってまほ、ジェシーのこと好きでしょ？」
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作者名：カシス | 作成日時：2024年1月7日 23時
