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真一郎side









嫌な予感しかしない









Aは昔からそうだ。アイツは優しすぎる。優しすぎるが故に自分を軽視している節がある









そしてそれはこの街を離れた2年間にさらに拍車がかかっていた








真「おいエマ。どこでAと別れた?」









鼻歌交じりで菓子作りの準備をするエマに問い掛ける









エ「ここから5分くらいの所に大きな犬を飼ってる家があるでしょ?そこの交差点。え、てか何でそんな怖い顔してるの?」









真「エマ、よく聞け。俺は今からAを探しに行く。もう連れ去られた後かもしれねぇけどな。」









真「お前は家から絶対に出るな。いいな、今度こそ何があってもだ。何かあったら道場の方に居る爺ちゃんに言え。」









真「あとは万次郎と、とにかく知ってる奴に連絡入れまくれ。怒られるのは後だ。」









大事な事だけを簡潔に述べると漸くエマも事の重大さに気づいたらしく、段々と青ざめた









エ「え、何...連れ去られたって。え?ウチも探しに行く!だってそれウチのせいじゃんっ...!」









泣きそうになりながら俺の腕を掴むエマの頭に手を乗せる









真「駄目だ。エマはここでAの帰りを待っててくれ。すれ違うと困る。それに、その方が万次郎たちと連絡が取りやすい。」









泣きそうな妹を安心させるように頭を撫でてやる









真「Aは俺が必ず連れて帰ってくるから。大丈夫だ。」









エ「でもっ...!」









真「しっかりしろエマ。Aはきっとお前を守ろうとして先に帰れって言ったんだ。アイツは優しいから。」









真「なのにお前にもし何かあったら、Aはもっと辛い。だからお前は無事でいなくちゃ駄目だ。」









真「エマのせいだなんて思うな。エマのために逃げなかったAが悲しむ。」









エ「うんっ...うん、分かった。マイキーたちに急いで連絡する。」









その言葉を聞いてもう一度エマの頭を撫でてから家を飛び出した









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まろん(プロフ) - にゃあさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます...!続きを書く予定は無かったのですが、今書いている作品が書き終わってから検討したいと思います! (2021年9月20日 13時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ(プロフ) - この続きがよみたいです!!まってます!! (2021年9月20日 4時) (レス) id: 4438afae7c (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 月虹さん» ありがとうございます!わわ、そんな勿体ないお言葉をいただけて光栄です...! (2021年9月15日 22時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)
月虹(プロフ) - 完結おめでとうございます‥!とても引き込まれるお話でした‥! (2021年9月15日 21時) (レス) id: 2f1b7d1c60 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - クロスさん» コメントありがとうございます...!楽しんでいただけて何よりです!こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2021年9月15日 21時) (レス) id: c1fd68942b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろん | 作成日時:2021年9月13日 0時

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