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「竜胆、さっきから不機嫌？」
「………別に」
てっきり二人で出かけるんだと思ってた。
兄貴も一緒に誘うとか聞いてねぇし。
きっと俺たちはAに対して過保護になっている。ほぼ俺が勝手についていくことが多いが、俺がいない時は兄ちゃんがって感じで。危なっかしい女だし、俺らの幼馴染ってだけで他のシマの奴らに狙われやすい。
「ちょ、ちょっと！ここのお店高いんだよ？！」
「いいからいいから」
兄貴に引っ張られ高級ブティックに連れて行かれるAを後ろから眺める。行くぞとAの隣に立つと、彼女は「うん」と素直に歩き出し詰まらなそうに兄貴が俺を見た。
お洒落に敏感な兄貴は、服を選びながら「これ、あとこれも」と次々にAに服を投げ渡していた。値札を見て青ざめている彼女を横目に笑う。
俺らと買い物に行けばこうなることぐらい昔からわかっていたはずだろうに。
「着替えるまで出てくんなよ♡」
「ハイ」
威圧的。兄貴が指示すれば、Aは昔からカタコトになりながら従う。着替え終わるまでの間の間に兄貴は俺に絡みながら「竜胆はどんなのが好み？」と肩に顎を乗せてきた。
別にどれを着たってAには似合うだろう、なんて口から裂けても兄貴には言ってやらない。ずらりと並んでいる服を適当に見ていれば着替え終わったAが出てきた。
完全に兄貴好みの服。
布の面積が少ない、露出が激しい服だった。Aの体型には合っているがどう見ても彼女らしくない。
「へぇ可愛いじゃん。脱がせやすそ。……ね、竜胆？」
冷やかしの目を向ける兄貴を睨み、さっき見つけた淡い紫のワンピースを手に取った。
「これにしろ」
「これ似合ってなかった？」
「似合ってねぇ」
「……………」
Aは無言で試着室に戻っていった。
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推しが尊い - 控えめに言って最高。ガチ拝みます。 そして涙腺崩壊したんだが。主大好きです！これからも愛読します！ (2021年11月24日 1時) (
レス) id: 11fe216a38 (このIDを非表示/違反報告)
お米。(プロフ) - コメント失礼します！めっちゃ感動しました！純愛で初恋、最高です！ (2021年10月20日 21時) (レス) @page46 id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
みつば(プロフ) - 読ませていただきました！竜胆が今後どうなるかドキドキです！更新楽しみに待ってます😊 (2021年9月24日 0時) (レス) @page8 id: b05da2f35a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作成日時：2021年9月23日 14時
