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*
俺は君の笑った顔が好きだ。「杏ちゃん」と俺を呼び、笑ってくれた純粋無垢な君を好きになった。
「A、もう泣くんじゃない」
「…………っ」
「人間の命は素晴らしく、尊いものだ。決して生まれてきてはいけない命など存在しない」
生まれてきたから、俺と出会った。生きているから、君を好きになった。誰かの一番になりたいと思うのは自然と当たり前だ。
君の言う、誰かの一番が君の母親だったのならば、今度は俺がそうなろう。君のそばにいて、君を一番に考える。それだけではダメだろうか？
「俺はAが生まれてきたことに感謝している。生まれてきてくれてありがとう。俺と出会ってくれてありがとう。俺のそばにいてくれてありがとう」
「…………私は、杏ちゃんにとって……なに？」
「一等大切な人だ」
君の頬に流れているのが、雨粒なのか涙なのかわからない。頬に触れて、涙を拭き取るが雨のせいで意味をなさない。
隊服を掴んできたAが「杏ちゃん」と呼んで、すり寄ってくる。小さな体を抱きしめて、背中をさすってやる。声を上げて泣くAは、18歳とは思えないほど、幼く見えた。それは母親と分かれてから、ずっと母親に会いたくて堪らなかった子供のようだ。
長い間泣いていた彼女は少しして、鼻を啜りながら、背負ってと懇願してきた。俺の背中の上でも、また涙を流している。濡れた肩が悲しく冷たくなっていく。
俺の前に回されたAの腕にぎゅっと力が入り、後ろから声が聞こえてきた。
「杏ちゃん、ありがとう」
暫くして泣き疲れたのか寝てしまったAを背負い、屋敷へと戻っていく。
.
.
翌日、目を覚ましたAは目が真っ赤に腫れ上がりながらも、「杏寿郎、ありがとう」とまた礼を言った。紅芋たるとの有名なかふぇてりあにでも行くか、と誘うと嬉しそうに微笑んだ。
「杏寿郎の奢りね」
「良いだろう！」
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夕憑紅(プロフ) - あの、お話自体を否定しているようで申し訳ないのですけれども、呼吸の色とかは、実物では無かったと、漫画にで書いてあった気がします。 (3時間前) (
レス) @page2 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります！出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします！ (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます！ (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます！！ (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年12月4日 20時
