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任務がない。
ここ一週間任務がない。
いや、正確には任務自粛要請という名の謹慎である。
「あぁ、やっちゃったなぁ」
「Aさん、お茶が入りました」
「ありがとう千寿郎」
謹慎中に与えられた私への仕事は、書類整理だった。それは各隊士が行った任務での報告書並びそこに出没した鬼の情報のまとめである。別にこう言った仕事は嫌いではないし苦手でもないのだけど、私は任務に出かけたい。
謹慎中、外に出ることすら許されていない。
外に出ようとすれば、千寿郎の低い声が私の背中に届いてくる。本当に酷いと思うの。千寿郎を使うなんて。
「ところで、今回は何をやってしまったんですか？」
「今回はね、ほんと鬼が悪いの。私は悪くないんだ。………ただ村を一つ壊滅させてしまった、だけなの」
「え」
鬼の数は３体。
部下として、一人の後輩隊士を連れて行ったのだが、その後輩くんが使えなさすぎた。びびるし、腰を抜かすし、大変だったため私は三体に大きな技、必殺奥義を使用した。
村全体が私の炎の呼吸で包まれ、気づいた時には丸焦げだったのだ。村人は幸い、皆非難していて無事だった。助けてくれたことに感謝は述べられたが、「……やりすぎだ」と終始村長さんのコメカミがピクピクと痙攣していた。
「それでもなお鬼殺隊をクビにならない理由が知りたい」
「Aさん、反省してください」
「ごめんねぇ」
今日は生憎の雨だし、稽古の相手になる杏寿郎も任務で帰ってきていない。いつ帰ってくるんだっけ？と筆を走らせながら千寿郎に問えば、そろそろだと教えてくれた。
じゃあさっさとこの仕事を終わらせなきゃ。
15時になると千寿郎が紅芋たるとを持ってきてくれた。あと少しだからそれまで残しておくねと言って必死に終わらせた。
16時になり、その日の書類整理を終えると口いっぱいに紅芋たるとを含んだ。咀嚼し、味わっているとガラガラと玄関から物音が聞こえてくる。また槇寿郎さんがお酒でも買いに行ったのかな。
バタバタと千寿郎の足音が聞こえたかと思うと、次の瞬間には彼の叫び声が聞こえてきた。千寿郎を狙った変態でも現れたか。すぐに玄関へと向かう。そこにはずぶ濡れの杏寿郎がいた。
いつもの上の方に上がっている前髪が雨のせいで降りてきている。顔が全然見えないその姿に恐らく千寿郎は驚いたのだろう。プルプルとしている彼に笑って、急いで脱衣所からタオルを持ってきた。
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美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (
レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります！出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします！ (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます！ (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます！！ (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年12月4日 20時
