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よもやよもやだ。


父上にAのことで言われたのは初めてだった。
昨夜、縁側で寝てしまったAを部屋に運んだ。布団に寝かせれば、掴まれた寝巻きを離してくれなかった。……だが、数分して手は離され、解放されていた。



「ここはお前だけの屋敷じゃない。千寿郎も俺もいるんだ。場を弁えろ」

「よもや、父上も認めているものだと思っておりました!!」



自分たちだけの世界に入るなとお叱りを受けると、善処します!と頭を下げる。父上の部屋から出て襖を静かに閉める。下げていた手を口元まで持っていき、ニッと口の端を上げる。



「ーーー離れなかったのは俺の方だと言うのにな」



廊下を歩いていると、そこにAは座っていた。床の軋む音に彼女が不機嫌顔を見せる。よもやまだ怒っているようだ。同じ布団に寝てしまったことを、俺よりも小さな体を抱きしめて眠りについていたことも。


父上に何か言われたのか聞いてこないAは、俺の胸を叩いて「誰が一緒に寝ようって言ったの!」と怒ってくる。その姿を笑いながら見つめ、頭を数回優しく叩いた。



「許可があれば、一緒に寝てもいいと言うことか!」

「誰も許可しないから!」



背中を向けたAに「怒ったか?」と投げ掛ければ、振り返り「少し」と呟いた。彼女はそっぽを向くように「千寿郎が朝餉作って待ってるよ」と居間の方に歩き出す。


その後ろを歩き、徐々に距離を詰める。

横に歩き、「快眠であっただろう!」と声をあげる。「杏ちゃんに会った時の夢を見た」と呟いた彼女がハッとしたように顔を赤くした。



「久々に聞いたな!」

「もうやめて!やだやだ!小さい頃の夢だったから!」



愛らしいとはまさにこういう女子のことを言うのだろう。両手で顔を隠し叫んでいるAに「俺は嬉しいぞ!」と伝えれば、足早に居間に入って行った。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱継子   
作品ジャンル:アニメ
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夕憑紅(プロフ) - あの、お話自体を否定しているようで申し訳ないのですけれども、呼吸の色とかは、実物では無かったと、漫画にで書いてあった気がします。 (7時間前) (レス) @page2 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります!出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします! (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます! (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます!! (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年12月4日 20時

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