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「A!」
自室に寝っ転がっていると、勢いよく襖が開いた。
顔を出したのは本日柱合会議に出席していた炎柱煉獄杏寿郎である。ちなみに私はそんな彼の継子である。
「なに?」
「先日の単独任務、地面を抉ったそうだな!!他の柱に怒られてしまったではないか!」
「でも、街の人たちは大喜びだったよ。温泉が沸いて来てて」
そもそも地面に隠れている鬼が悪い。
もぐらの如く地面の中にいたんだから、地面に向かって技を使ったまでだ。そしたら地面が抉れてしまい、温泉が湧き出て来た。
街の人たちもそれには怒るよりも歓喜の方が大きく、むしろ感謝された。だから怒られる筋合い、私にはない(頑固)。
「……………ごめんね、杏寿郎」
「反省しているのか?」
「うん。反省してる。だから、その意を示すね」
スッと懐から取り出した辞表を彼に渡す。
「鬼殺隊辞めるね」と笑顔を見せた。すると、あろうことか、私の辞表を彼は破った。
「辞めることは許さない!」
「ちっ」
「全く君は。一体誰に育てられたんだ!」
「杏寿郎」
床に落ちた辞表を手に持って、ため息をついた。
全く、杏寿郎の奴め。いつになったら、鬼殺隊辞めさせてくれるんだ。そして御館様も早くこれを受理してほしい。
大きなあくびをしていると、いきなり杏寿郎に俵担ぎされる。いつもこの人は唐突で困る。まだ私が任務先の地面を抉った件について怒っているのか、それとも私を育てたのは杏寿郎と言ったのが気に食わなかったのか。
「………あの、」
「俺がそう育ててしまったのならば、その性根、叩き直してやろう!」
「辞めて辞めてほんとやめて……!!」
スイッチ入るとめんどくさいのなんの。
「刀を持て、A!!」
「やだもうほんとやめたい」
「弱音を吐くな!」
「弱音じゃなくて本音なんだけど」
さっきから手当たり次第に私に竹刀をぶつけてくる。竹刀で防いでいるものの、相手は柱。体の至る所に、すぐに竹刀が入りとても痛い。
ほんと、泣いて良いですか。
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夕憑紅(プロフ) - あの、お話自体を否定しているようで申し訳ないのですけれども、呼吸の色とかは、実物では無かったと、漫画にで書いてあった気がします。 (6時間前) (レス) @page2 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります!出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします! (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます! (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます!! (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年12月4日 20時